2008年8月9日(土)
●空港への道
「ムーンライトながら91号」は定刻通り大垣駅1番線に到着。大勢の乗客と一緒に2番
線に停車中の姫路行きに乗り換える。乗換え時間は5分だが、狭い階段、通路に大勢の乗
客が押し寄せる為、乗り換えに時間が掛かる。姫路行きの電車に乗り込むと、すぐに発車。
早朝の便で編成が短い事もあり、車内はかなり混雑している。もちろん、座る事はできな
い。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 |
大垣06:00→米原06:33 | 普通 | 姫路 | 3203F |
姫路行きに乗換え。 左の列車は「ながら91号」 |
約30分の乗車で米原に到着、ここから新快速に乗り換える。編成が長い12両編成になる為、
ここからは座る事ができる。
米原から新快速に乗車 |
さて、関空へは大阪で乗り換える事になるが、本日のフライトは16:40という事もあり、
まだまだ時間がある。今から行っても空港でひたすら搭乗を待たなくてはならない。そこで、
一旦、京都で途中下車して朝食を取る事にする。
米原から京都までは1時間弱、夜行列車での睡眠不足を補っているとあっと言う間に到着
する。それにしても、空港までの道程が長い(笑)
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 |
米原06:35→京都07:27 | 新快速 | 播州赤穂 | 3203M |
京都駅到着 | 京都駅 |
●未だ道中
京都駅で途中下車して、まずは朝食。京都駅地下街「ポルタ」にある、お気に入りのお
店「イノダコーヒー」を目指すが、まだ準備中。お腹も空いているので「イノダコーヒー」
での朝食を諦め、近くの「Subway」で朝食を頂く。
「イノダコーヒー」は開店前 | 「Subway」へ向かう |
食欲を満たした後は、夜行列車で流した汗を流したい。という訳で京都タワー地下にあ
る「タワー浴場」へ向かう。割引券適用で600円、フェイスタオル付き。湯船に入り疲れ
を癒す。夏はシャワーになりがちだが、やっぱり湯船に浸かると気持ち良い!十分に疲れ
を癒した所で、関空へ向かう。京都駅に戻り、新快速へ乗車。大阪を目指す。
本日の朝食 | 食後は「タワー浴場」へ |
風呂後は再び京都駅に戻り→ | →新快速で大阪へ向かう |
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 |
京都09:45→大阪10:13 | 新快速 | 姫路 | 3221M |
大阪駅到着後、関空快速に乗れば関空へ行けるのだが、ここで再び途中下車。ヨドバシカメラ で買い物をする。デジカメのメモリカード等を追加購入しておく。そして、いよいよ関 空へ行く事になるが、まだまだ時間があるので、関空快速の始発駅である京橋駅まで行き、 そこから乗車する。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 |
大阪10:44→京橋10:50 | 大阪環状線 | 天王寺 | 1424 |
●ようやく空港到着
京橋から関空快速に乗り、関空で待ち合わせする事になっているO氏に連絡。O氏は現
在、関空付近のりんくうタウン周辺の宿にいるとのこと。この電車の関空到着時間を伝え
る。1時間強で関西空港駅に到着。所要時間12時間以上、空港までの長い道のりが終わっ
た。
しかし、目的地はドイツ。関空は目的地ではなく出発地なのである! 目的地は遠い...
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 |
京橋11:06→関西空港12:18 | 関空快速 | 関西空港 | 4135M |
関空快速到着 | 空港への鉄橋を渡る |
関西空港駅到着 | 関西空港には沢山の提灯が |
●昼食
関西空港駅の改札口でO氏と合流。ここからは2人での行動となる。まず、最初の行動
は昼食!2人とも昼食を取っていない為、ここで食べておく。昼食を取った場所は関空に
隣接されているビルの食堂。折角なので、ここは和食をという事で、とんかつを頂く。
うん、旨い! キャベツ、ライスお代わり自由なので、ここでドイツまでの長い道のりに
必要な体力を付けておこう!と、お代わりを頂く。
本日の昼食 とんかつ |
●出国
食後、Check Inを行なうべく窓口へ行くが、まだ開いていない。暫く時間があるので、
通貨を両替すべく銀行を回る。アジア圏を旅行する場合、両替は現地でするが、ユーロ
の場合、欧州圏内の銀行は手数料が結構高い。なので、手数料が比較的安い日本で両替し
ておく。
尚、関空は銀行によってレートが結構異なる。なので、事前にきちんとレートを確認し
ないと損してしまう。何処でも似たり寄ったりだと競争が無くなり、レートも悪くなりがち。
個人的には、このように競争があった方が面白い。
Check In受付開始後、列に並んでCheck Inを済ませる。Check In後、すぐに手荷物検査、
出国審査を済ませた後、制限エリア内にある泉州銀行でユーロへ両替する。色々と空港内
の銀行を見て回った結果、今日(2008年8月9日)は泉州銀行のレートが一番良かったのである。
さらに、泉州銀行では両替の際、JCBカード提示で優遇相場にて両替が行なえるという粋な
サービスを行なっている。これを利用しない手はない!
暫く空港内で時間を潰し、搭乗口へと向かう。
Check Inを待つ | Check Inが始まりました |
上海行き。機材はA320-214 | 搭乗開始 |
●まずは上海へ!
飛行機は定刻通りに離陸し、一路 上海を目指す。フライト時間は約2時間半。関空か
らだと上海は本当に近い。
飲み物、機内食のサービスを受けて、暫く落ち着くと着陸態勢に入る。上海浦东国际机场
(上海浦東国際空港)には18時頃到着。
出発空港 → 到着空港 | 航空会社 | 便名 |
関西空港16:40→上海浦東18:05 | 中國東方航空 | MU0732 |
搭乗しました | 大空を飛ぶ |
機内食 | デザートはどら焼 |
●乗り換え
飛行機を降りた後、Frankfurtへの乗り換えするべくCheck inを行なう。以前は中国へ
入国後にあるTransit窓口でCheck Inしていたが、入国審査場の手前にTransit窓口が新た
に設けられている。早速、列に並んでCheck Inを済ませる。もちろん、窓際の座席指定を
忘れない。あっさりと搭乗券をゲット!
搭乗時間は23時過ぎになるため、今から搭乗口へ行っても暇を持て余すだけである。そ
こで一旦入国する事にする。2年前にドイツへ行く際は激込みで30分以上待たされた入国
審査は殆ど列がなく閑散としている。そして、入国もあっさり終了。税関もそのままスルー
して空港の外へと出る。前回の混雑が嘘のようだ!
●市内へ!
Transitや入国に時間が掛かる事を想定していた為、市内観光は特に考えていなかった。
しかし、現在時刻は午後6時半頃。まだまだ時間がある。これなら、観光に行ける!O氏
は上海に来るのは初めてという。もちろん、上海のガイドブックは持っていないし、何処
に行くか等、下調べもしていない。
そこで、今日は手っ取り早く上海っぽい風景を楽しんでもらう為、外滩(外灘/Band)
を見る事にする。しかし、週末の外滩は容易に混雑が予想できる為、川の対面、すなわち
东方明珠(東方明珠)側から眺める方針。
いつもなら空港から市街地へ出る前に両替するのだが、前回2008年2月に大連訪れた際の
人民元が余っているので、それを充当。僅か数時間の滞在なので、新たに両替する程、必
要ない。
さて、空港から上海市街までバスで行くと1時間程度要する。しかし、上海には素晴ら
しい空港アクセス交通機関がある。そう、磁浮列车、日本流に言うと「リニアモーターカ」
である!!もちろん、文字通り磁気で浮き、高速で走行するタイプの列車である!これ
に乗れば、上海市街の入口まで僅か10分足らずで到達する事ができる。
日本では依然として実用化に向けた試験を繰り返しているが、ここ上海では4年以上前
から営業運転を行なっている。(営業運転開始は2003年12月29日)
最も、日本のリニアモーターカは超電導を採用するなど技術的に難しい事が挙げられる
ので簡単には比較できない。また、日本は100mm(10cm)程度浮上して走行するのに対し、
上海は8mm(0.8cm)程度と殆ど浮上していない。その為、地震発生時などは軌道への接触事
故が懸念され、上海方式を日本に導入するのは難しい。
ちなみに上海のリニアモーターカはドイツの技術が採用されている。これから行くドイ
ツの予習を兼ねて乗車する(笑)
●上海磁浮列车
空港を出て暫く通路を歩くと上海磁浮列车の駅に到着。窓口で往復乗車券を購入する。
ちなみに往復券は当日限り有効なので注意が必要。2等車の往復乗車券は80元。
改札口を通る際、手荷物のX線検査を受けてから改札を通る。乗車券はICカードになっ
ていて、入る時は乗車券をタッチするだけでOK。
ホームへ向かうと既に列車が停車している。発車時刻は18:42、時間も無いので撮影も
そこそこにして列車に乗り込む。
上海磁浮列车 | 上海磁浮列车の車内 |
車内は市内へ向かう乗客が結構乗っている。全車自由席の為、空席を見つけて着席する。
列車は徐々に速度を上げていく。昼間は430kmまで速度を上げ、現時点で世界一速い鉄道
として走行するのだが、朝、夕は300kmに速度を抑えての運行となる。それでも十分速く、
市街側にある駅まで10分掛からない。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 運賃 |
浦东国际机场18:42→磁浮龙阳路18:50頃 | 上海磁浮列车 | 磁浮龙阳路 | 80元(往復) |
駅を発車すると列車は徐々に速度を上げる。電光掲示板に常時速度が表示されている為、 常に速度を確認できる。そして、列車は300kmに到達。高速道路との並行区間では自動車 をどんどん抜いていく。速い!そしてあっと言う間に速度を落として市街地側の駅「磁浮 龙阳路站(磁浮龍陽路駅)」に到着。あっと言う間の出来事であった。
改札口に入る時はタッチしたが、出る時は乗車券を通す。片道乗車券の場合は、ここで 回収される。我々は往復乗車券なので、乗車券が戻ってくる。
上海磁浮列车 乗車券 |
龙阳路站(龍陽路駅)で市街地へ向かうべく地下鉄に乗り換える。上海磁浮列车の磁浮 龙阳路站(磁浮龍陽路駅)に隣接する形で地下鉄2号線の龙阳路车站(龍陽路駅)がある。
磁浮龙阳路站 到着 | 磁浮龙阳路站 駅舎 |
●浦島太郎!?
まずは目的地の駅名、及び運賃を調べるべく路線図を確認する。上海の地下鉄は約4年前
の2004年に乗車している為、大体は判るハズ...
地下鉄駅「龙阳路站」 |
しかし、路線図を見た瞬間、路線の多さに驚く。確か、当時は1号線、2号線、3号線と開業
したての5号線の4路線しかなかった筈なのだが、いつの間にか1号線が延伸していたり、環
状線を始めとした新しい路線が幾つも増えていたりする!
まさに浦島太郎状態。
ちなみに2008年8月現在、1,2,3,4,5,6,8,9号線の合計8路線が営業している。2004年に
上海へ訪れた時は、街の至る所で建物の建設が行なわれており、街が大きく変貌を遂げる
真っ最中。4年も経てば街自体が大きく変わる事は容易に想像できた。それにしても 僅
か4年で地下鉄路線がここまで増えてしまうとは...
そして、余りの路線の多さに、何処の駅で降りるか迷ってしまう(笑)確認した結果、
目的地である陆家嘴车站(陸家嘴駅)は龙阳路站(龍陽路駅)と同じ2号線の駅で、乗換
え不要である事が判明。そして運賃を確認する。(4元)
上海地下鉄路線図 |
改札口を通る前に手荷物検査を受ける。現在、北京オリンピック開催中で街中オリンピ
ックの看板に溢れていたが、それだけに警備も厳しくなっている。鞄を開けて中身を念入
りに確認される。手荷物検査終了後、ようやく改札口を通る事ができる。
O氏は4元の乗車券を購入したが、私は上海の共通乗車券「上海交通卡」を持っている
為、そのままタッチするだけでOK。残高は52元。まだまだ余裕がある。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 運賃 |
龙阳路→陆家嘴 | 地下鉄2号線 | 淞虹路 | 4元 |
ホームで列車を待つ | 陆家嘴车站(陸家嘴駅)は5つ目 |
●ちょっとだけ観光
陆家嘴车站(陸家嘴駅)到着後、出口に出ると目の前に巨大なテレビ塔「东方明珠(東
方明珠)」が聳え立つ。既に辺りは暗くなっている事もあり、東方明珠は煌煌とライトアップ
されている。
それにしても、でかい!!
ライトアップされた「东方明珠」 |
そして、東方明珠から5分程歩くと目的地、外滩(外灘/Band)の対岸に到着。ここなら
人も比較的少ない状態で外灘の景色を堪能できる。全く事前調査もなく、突然連れて来ら
れたO氏は、ここが何処かは判らないが、この景色は満足して貰えたようだ。外灘の景色
はとても美しく。もっともっと見ていたいが、我々はドイツへの道中。まだまだ目的地は
遠い。O氏に向かって、声を掛け、ふんぎりを付ける。
「よし!ドイツへ行こう!!」
再び来た道を戻り、空港へ向かう。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 運賃 |
陆家嘴 → 龙阳路 | 地下鉄2号線 | 张江高科 | 4元 |
磁浮龙阳路 → 浦东国际机场 | 上海磁浮列车 | 浦东国际机场 | 往復券使用 |
外滩(外灘/Band)を眺める |
●遅めの夕食
空港側の駅に到着し、改札口を出ると肯德基(KFC/ケンタッキー)がある。そう言
えば、まだ夕食を食べていない事に気が付く。既に時間は夜8時過ぎ。今からレストラン
を探すのも面倒だし、既にお腹も空いているので、ここで夕食を取る。ハンバーガーセッ
トを注文。包装紙類はオリンピック一色、選手のイラストにキャッチコピー「胜利!中国!
(勝利!中国!)」が併記されている。
肯德基(ケンタッキー) | 隣は罗森(ローソン) |
ハンバーガーセット | 胜利!中国!(勝利!中国!) |
お腹一杯になった所で空港へ向かう。既にCheck Inは終わっているので、直接出国審査 場へ向かう。混雑していると思っていたが、閑散としており拍子抜け。サクッと出国、手 荷物検査を終え、搭乗口に到着。周囲は閑散としている。
現在時刻は9時過ぎ。搭乗時間まで2時間ほど、ゆっくり過ごす。丁度、空港内のテレ ビではオリンピックが放映されている。これを見るのも良いだろう。
また、空港内を歩くと中国語、英語、日本語で書かれた1つの看板を見る事ができる。 ここには、次の事が書かれている。
「日本政府は本ターミナルの建設に円借款を提供しました」
明るく綺麗な空港の建設には日本が協力しているのである。
再び空港に入りました。 空港内はとても明るく綺麗 |
上海浦東国際空港が日本の円借款で 建設された事を示す看板 |
●いざ、ドイツへ!
搭乗時刻が近づくにつれ、徐々に乗客が増えてきて賑やかになる。そして、夜11時過ぎ
に搭乗開始。飛行機に乗る。機材はA330である。
出発空港 → 到着空港 | 航空会社 | 便名 |
上海浦東23:50→Frankfurt 05:40 | 中國東方航空 | MU0219 |
離陸1時間後に機内食を頂く。既に日本時間は深夜2時近い。そして、食後は消灯とな り、窓のシャッターが閉められ、室内灯も消される。
8月8日の夜11時半頃に品川駅を出発して既に26時間程経過したが、未だドイツへの道中(笑)
しかし、着実にドイツへ向かっている。そして、約10時間後にドイツに到着だ。
それまで暫くの休息に入る。おやすみなさい。
搭乗しました | 機内食(夕食) |