●Prologue
 2007年10月のとある日、11月23日~25日の3連休に繋げて26日,27日に年休を頂ける事に なった。という訳で折角の5連休!何処かに出かけないと勿体ない!!と言う訳で旅の企 画を始める。
 大学時代の友人であり、旅のPartnerであるO氏に旅に出かける事を話すと、なんとO 氏も同様に休暇の取得を願い出るとのこと!そして数日後、無事に休暇が取れたとの連絡 が来る。という訳で早速、O氏と旅の企画を進める。
 色々と話し合った結果、行き先は北海道道南地区、往復共に列車利用とする事に決定! 乗車券は出発1ヶ月前に以下の乗車券を購入した。

購入乗車券:
 ぐるり北海道フリーきっぷ

1.料金(2007年11月現在):
 35,700円(東京都区内発、通常時料金)

2.乗車券概要(2007年11月現在)
 (a)有効区間
  ・北海道往復乗車+JR北海道全線フリーエリア(乗り放題)
  ・北海道往復には寝台特急、または新幹線の利用が可能
  ・北海道往復中の途中下車は不可
  ・フリーエリア内は特急の指定席が利用可能

 (b)有効期間
  5日間

 (c)乗車券の構成
  「ゆき券」と「かえり券」の2枚。
  尚、「かえり券」は北海道内のフリー区間内の乗車券も兼ねている。

乗車券購入後、宿の予約を入れ旅の手配が完了。
そして、11月23日の夕方、上野駅13番線ホームに待ち合わせる事になった。


2007年11月23日(金)
●夕方の上野駅へ
 今回の出発は珍しく夕方である。その為、ゆっくり起床した後、洗濯、掃除などの家事 を済ませ、旅の支度をして出発。上野駅を目指す。上野駅へ行く前に、御茶ノ水駅近くに あるクアハウス「江戸遊」で一風呂浴びる。広い湯船はやっぱり良い!

江戸遊で一風呂!

●寝台特急の旅
 風呂を浴びた後、今度こそ上野駅へ向かう。今日は寝台特急「北斗星」に乗車する。寝 台特急に乗るのは去年の「出雲」以来。約1年半ぶりである。私にとって青色の車体をし ている寝台特急(ブルートレイン)は憧れ、そして特別な存在である。
 今や新幹線、飛行機等の交通機関の整備が進み、態々夜通し移動しなくても短時間で目 的地に到達できる時代。しかし、時間に追われる現代だからこそ、寝台特急の様な、ゆっ たりと時間を過ごせる列車は貴重な存在だと考える。北斗星には食堂車はもちろん、共用 空間としてロビーがあったり、「列車の旅」そのものを楽しめる設備が備わっており、私 自身の好きな列車の一つである。
 北斗星が発車する上野駅13番線ホームでO氏と合流、北斗星の到着を待つ。

上野駅13番線に到着 乗車列車は「北斗星」!
13番線にある待合所「五ツ星広場」 「五ツ星広場」で列車の到着を待つ


乗車駅 → 下車駅 列車種別 行先 列車番号
上野19:03 → 長万部8:25 北斗星3号 札幌 3レ

 北斗星入線後、早速乗り込みロビーに向かい、座席を確保。その後、それぞれの寝台に 荷物を置き、宴会開始!最初はビール&摘みで軽く飲む事を想定していたが、上野駅構内、 13番線ホーム近くにワインや輸入食品を扱うキオスクを発見!思わずワインを購入して しまう。上野駅構内で輸入物のワインが買えるとは思わなかった。上野駅も本当に変わっ たものである。
 という訳でワイン片手に流れ行く景色を楽しむ。

「北斗星」入線 まずはロビーカーへ

車窓を眺めながらワインを楽しむ

 ロビーでワインを楽しんだ後は食堂車で夕食を採る。夕食時、食堂車は予約制になって いるが、21時頃から「パブタイム」となり、予約なしで食事する事ができる。パブタイム 開始時は混雑してた食堂車だが、ロビーでくつろいでいる内に混雑も落ち着いてくる。 落ち着いた所を見計らって食堂車へ入る。時刻は22時頃、丁度、郡山を過ぎた辺りである。

 食堂車では「イタリアンハンバーグセット」(2,000円)を頂く。
流れ行く車窓を楽しみながらの食事は格別!

食堂車へ ハンバーグセット

 食後、O氏と別れ、それぞれの寝台へと戻る。O氏は1人用B個室「ソロ」を確保して いるが、私は確保できずに通常のB寝台である(涙)私は発売日の昼頃に乗車券を購入し たのだが、既に個室は満席であった。北斗星3号のB個室は数が少ない為、確保するのが 大変である。その入手困難な個室を取れたO氏、さすがである。
 寝台に戻り、すぐに就寝。明日に備える。


2007年11月24日(土)
●目覚め
 朝6時頃に起床。寝台から外を見ると列車は既に北海道に入り、右手に函館湾を見なが ら走行している。車窓がとても美しい。車内も徐々に起きている人が増え、また、函館で 降りる人が準備しているのか、賑やかになっている。そして、列車は6時半頃に函館駅に 到着。

江差線を行く まもなく函館駅

 我々も今日、函館付近を観光予定であるが、この時間に目覚める自信が無かったのと、 観光するには早すぎる時間な為、もう少し列車の旅を楽しむ。フリー切符ならではの楽し み方である。函館を出て暫くしてからロビーに移り、O氏と集合。ロビーは空いており、 とても快適である。車窓も大沼公園や内浦湾など、見所も多く、見ていて飽きない。そし て、列車は函館の次の停車駅、長万部に到着。我々の北斗星の旅はここで終了。列車を見 送り、一旦駅へ出る。

ロビーカーに戻ってきました ゆっくり景色を眺める
北斗星を見送る 長万部駅
跨線橋を渡る 長万部駅舎

●引き返す
 長万部駅の窓口で函館までの指定券を取得する。フリー切符の為、乗車券を見せるだけ で発行して貰える。無事に指定券を発行。暫く待つ。長万部を8:15に発車する札幌行きの 特急を待つ乗客が結構いる。案内が出されており、「エンジン故障により大沼駅で停車中」 とのこと。本来であれば、我々が乗車した北斗星3号より10分早く到着する筈なので、 相当遅れているようだ。
 我々が乗車する列車の発車時刻になり、札幌方面の乗客が待つ中、改札に入り函館行き の特急「スーパー北斗2号」に乗車。来た列車は新型車両。途中、遅れていた列車とすれ 違う。どうやら復旧したらしい。1時間強で函館に到着。

乗車駅 → 下車駅 列車種別 行先 列車番号
長万部8:57 → 函館10:11 スーパー北斗2号 函館 5002D

函館到着 出口へと向かう

●レンタカーで江差へ
 函館到着後、函館駅近くのトヨタレンタカーへ向かう。今日はレンタカーで江差、松前 を観光する。江差だけなら列車で行く事ができるが、今回は列車が走っていない松前も観 光する為、レンタカーを利用する。
 トヨタレンタカーで手続きを行ない、カーナビの設定を行い出発!R227号を通り江差を 目指す。途中、物産センターで休憩しつつ、江差に12時頃に到着。観光の前に食事を採る 事にする。

出発! 函館市内を走る
山道を行く。前方を除雪車が走る 海が見えてきました!

 持参のガイドブックを頼りに食事する場所を探す。今回は江差名物「にしんそば」を頂 く事にする。向かった先は、江差「いにしえ街道」沿いにある蕎麦屋「やまげん」、注文 したのは名物「にしんそば」にしんが載っただけの素朴な料理だが、旨い。あっと言う間 に平らげる。

蕎麦屋「やまげん」

「にしんそば」頂きます! ご馳走様でした

●観光
 お腹が満たされた後は江差観光!江戸時代末期、徳川幕府の軍艦「開陽丸」を見学する。 オランダ製の軍艦は幕府最強と言われ、戊辰戦争との戦いで戦果を上げながらも、江差沖 で座礁。そのまま沈没という悲運な最期を遂げている。その後、復元され、現在は一般公 開されている。
 船内は資料館になっており、当時の武器や製造から沈没に至るまでの「開陽丸」の生涯が 詳しく展示されている。船内から甲板に出る事もできるが、雨が降ってきた上、とても寒い為、 早々に引き上げる。

開陽丸

「開陽丸」へ 展示(その1)
展示(その2) 甲板に出てみました

●松前へ
 「開陽丸」を見た後はR228号を通り、次の目的地である松前へ向かう。向かった先は松 前城。松前城は北海道で唯一の日本式城郭の城である。桜の名所として有名な松前城であ るが、現在は11月。思いっきり季節外れである(笑)
 お城自体は復元されたもので、鉄筋コンクリートなので、周辺の景色を絡めた外観をゆっ くり眺めたいが、小雨が舞う天気。天守閣を見物した後、早々と引き上げる事にする。ま た、桜の季節に再訪したい。

松前城到着 さて天守閣へ登りましょう
松前城 隣接の「松前藩屋敷」は休業中...

●夜景!
 再びR228号を通り函館に戻る。途中、松前と木古内を結んでいた松前線跡やトンネルメ モリアルパークに寄りつつ、函館に18時半頃に到着。一旦、本日の宿にCheck inして荷物 を置いてからレンタカーを返却。そのまま函館山へ向かう。
 今日は生憎の天気であったが、地上から函館山の山頂を見る事ができる!という事は、 今なら参照から函館の景色を見る事ができる!今まで何度も函館山の山頂に登っても夜景を 見れなった為、このチャンスは逃すな!という事で急いで向かう。

松前線廃線跡 函館へと戻る

 市電で函館山ロープウェイの最寄の電停へ向かい、そこからロープウェイ乗り場まで歩 いていく。まだ、地上から山頂は見える!今度こそ見れるか!?
 そしてロープウェイに乗り、山頂へと向かう。徐々に高度が上がっても景色は曇らない。 そして、今回、5回目の訪問でようやく山頂より函館の夜景を見る事ができる!感動!! その後、山頂のレストランで夕食。夜景を見ながらの食事は最高である。
 食後、運動を兼ねてホテルまで歩いて戻り就寝。

ついに見れた!函館山からの夜景 夜景を見ながら乾杯!


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