2009年5月3日(月)
●安東へ
今日は少し足を伸ばす。向かう先は地方都市の安東(Andong/アンドン)。
昔の建物が並ぶ集落があり、見学する事ができる場所がある。
大邱からはバスで行きやすいが、折角レールパスを購入した事もあり、列車で向かう事にした。
しかし、大邱から安東へ向かう列車は1日僅か2本...
午前と午後に便があるが、午前便は東大邱(Dongdaegu/トンテグ)驛発、朝6時20分。
必然に早起きとなってしまった。Aさんごめんなさい。
まずは大邱(Daegu/テグ)驛へ向かう。
朝早いので、朝食は列車内で食べる事にする。
大邱驛へ向かう |
早朝という事もあり、大邱驛はがらんとしている。
大邱の地下鉄は朝5時台から便があり、6時前に東大邱へ行く事が可能。
さすが韓国第3の都市。
乗車駅 → 下車駅 | 系統 |
大邱驛(132)→東大邱驛(135) | 大邱地下鉄1号線 |
閑散とした地下鉄 大邱驛 | 地下鉄に乗りましょう |
無事に6時前に東大邱驛に到着。
KORAILへの乗り換え通路を通ると朝日が見える。
東大邱驛はKTXが通る韓国の幹線という事もあり、朝から大勢の人で賑わっている。
駅構内の売店も既に営業しており、朝食も問題なく買えそうだ。
売店を一通り覗いて、サンドイッチを購入。
朝6時前から色々な店が開いているのはとてもありがたい。
東大邱驛に到着 | KORAILに乗り換え |
跨線橋から朝日を拝む | 早朝から賑やかな駅構内 |
朝食購入後、ホームへ向かうと既に列車が入線している。
ムグンファ号の江陵行き、江陵は日本海側にある韓国北部の町。
終点の到着時刻は12時35分。全線乗り通すと所要6時間以上!
かなりの長旅である。
列車は客車4両に電源車1両の合計5両編成。
機関車は韓国製の7000形、使い込んでいるのか、塗装がかなり痛んでいる。
江陵行き | グンファ号 |
乗車駅 → 下車駅 | 列車種別 | 行先 | 列車番号 |
東大邱06:20→安東08:09 | ムグンファ | 江陵 | 1672 |
席に座って早速、朝食タイム。
食事をしていると列車は静かに発車。
車内も閑散としており、静かな時が流れる。
途中、うとうととしながら、気がつくと、まもなく安東驛に到着。
長い鉄橋を渡ると安東驛に滑り込む。
車内の様子 | では、朝食を頂きます! |
東大邱驛を出発! | KTX高速新線を跨ぐ |
田園地帯を行く | まもなく安東驛 |
安東驛到着 | 安東驛 駅名板 |
列車を見送る | 改札口を出ましょう |
●観光開始!
安東は小さな町という事もあり、駅前は閑散としている。
駅前の広場が広いので、寂しくも見えてしまう。
安東驛 駅舎 | 安東驛 駅前の様子 |
早速、観光開始!
向かう先は、2010年7月に世界遺産に登録された「河回村(ハフェマウル)」
名前の通り、付近の川「洛東江(ナットンガン)」が屈回しながら村を大きく取り囲んでいる事から河回(ハフェ)と呼ばれている。マウルは「村」を意味する。
ガイドブックによると駅からバスが出ているが本数が少ないらしい。
次の便は8時40分。すぐの発車、急いでバス停へ向かう。
駅を出て左手の道路を進んですぐの所にバス停がある。
系統は46番。
バス停には時刻表もあるが、全てハングル文字の為、敷居が高い。
ここ、外国人も訪れる観光地だよね!?
せめて英語表記が欲しいところ。
バス停には何台かバスが停まっており、その中に46番を発見!
まだ運転手が乗っていないので、バス停で待っていれば乗れるだろう。
暫く待つと運転手が乗り込み、バスが到着。
早速乗り込みましょう。運賃を確認すると1100Won。
車内は観光バスタイプの座席配列。この車内で1100Wonは安い!
バス時刻表 全てハングル文字... | 46路バスが来ました |
バスは河回村(ハフェマウル)行きなので乗り越す事は無く、安心して過ごす事ができる。
運賃も1100Wonだから、すぐに到着するかな?
と思いきや、バスはどんどん郊外へ向かう。何処まで行くんだ!?
結局、終点、河回村まで約50分掛かって到着。
この運賃で50分も乗れるなんて。
バスは河回村の手前で一旦停まり、そこで入場券を購入。
再びバスに乗り込んで入口まで乗車する。
乗車 → 下車 | 系統 | 行先 | 運賃 |
安東08:40→河回村09:27 | 46路 | 河回村 | 1100Won |
バスに乗車 | 河回村入口に到着 |
入場券を買います | 観光案内所 |
●長閑な河回村を散策
バスを降りると目の前に観光案内所を発見。
そこでパンフレットを入手してから中へ入りましょう。
河回村(ハフェマウル)内は典型的な田舎の風景。
観光客も少なく、とても長閑な雰囲気。
ゆっくり歩いて韓国の田舎の雰囲気を楽しむ。
暫く歩くとバス停を発見。
先程乗車したバスが停車している。
帰りはここから乗れるらしい。時刻表をメモして散策続行。
さて、中へ入りましょう | 帰りのバス停は園内にあります |
河回村(ハフェマウル)は両班(リャンバン)の伝統的な家屋が保存されている。
実際に住民が生活しているため、生活感もあり、町歩きしている様な感覚になる。
園内を歩くと、工事中の建物を発見。
世界遺産に登録されようとしている施設で改築ってあり!?
(注)訪問当時2010年5月は世界遺産に登録されていませんでした。
工事中の建物 | 改築中!? |
保存されている建物 | 門も良い雰囲気で残ってます |
庭一面に広がるお花畑 | 長閑な雰囲気 |
河回村(ハフェマウル)は建物以外にも民族文化に関する設備も保存されており、昔ながらのブランコがあったりする。もちろん、これに乗って遊ぶ事も可能。
親子で遊んでいる風景をみていると微笑ましい限り。
あれ、日本語が聞こえてくる。
もしかして日本人!?
再び歩くと松原を発見。とても落ち着く雰囲気。
さらに進むと川沿いに並木が広がっていて心が癒される風景である。
一通り見ると、お腹が空いてくる。
時計を見ると12時過ぎ。
食堂で食事、と思いきや、河回村(ハフェマウル)内には食事できる場所が見当たらない。
遅くなるが、安東市内に戻ってから昼食を取ることにしよう。やむなし。
次の安東市内に戻るバスは12時50分。
トイレ休憩を兼ねて暫くバスを待つ。
乗車 → 下車 | 系統 | 行先 | 運賃 |
河回村12:50→安東13:32 | 46路 | 安東 | 1100Won |
昔ながらのブランコ | 松原 |
川岸から土手を望む | バスで安東へ戻ろう |
●昼食前の一仕事
バスで安東に戻って昼食を食べよう。安東に到着すると午後1時半。
既に昼時を過ぎている(涙)
早く昼食を取りたい所だが、少々我慢して駅で帰りの乗車券を発券して貰いましょう。
駅はバスを降りた場所から目と鼻の先です。
安東に戻ってきました | 安東驛 |
昼下がりの駅構内は閑散としており、窓口には誰も並んでいない。
早速、大邱(Daegu/テグ)驛までの乗車券を発券してもらおう。
閑散とした駅構内 | 駅の窓口 |
安東を通る路線は「中央線」という名称だが、日本の中央線と大きく違うのは本数が少ないということ。特に安東~永川間は特に少なく、13時30分時点で次の大邱方面は17時まで無い上、その便も大邱へは行かない。
という訳で1回乗り換えるルートで乗車券を発券してもらう。
安東17:01→永川18:22 ムグンファ 釜田行き
永川18:24→大邱19:09 セマウル ソウル行き
すると、駅員からこの列車は発券できないという。どうやら乗換駅である永川驛での乗り継ぎ時間が2分しかないので、乗り遅れる可能性があるとのこと。韓国では列車乗り継ぎは行われない?
韓国語が話せるAさんの協力の上、乗り遅れたら再度発券してもらうという事で発券して貰えることになった。
既に前回の旅行で見事に列車に乗り遅れて再発券して貰った事があるので、全然大丈夫!
そして、駅員が発券している際に、端末から東大邱というハングル文字列が見える。
今回宿泊しているホテルは大邱驛近くと言う事もあり、これは困る。
すかさず、
「東大邱じゃなくて大邱!」
と言い、再発券を依頼。
すると、駅員が
「大邱は東大邱から地下鉄で行ってくれ」
と言うではないか。
こちらも、
「この列車は、ソウル行きだから大邱には停まる!」
と言って応戦。
すると、発券出来る事が判ったようで、無事に発券される。
●昼食!
無事に乗車券を入手したので、食事へ向かう。
折角なので名物を!という事で事前にAさんとガイドブックを見てお店を決めていたので、そこへ向かう。昼下がりの食堂街はとても閑散としている。
駅周辺の食堂街 |
目指すお店「コルモクアンソンクッス」は食堂街から少し離れた場所にあり、少々迷いながらも無事に到着。
営業しているっぽいので、早速入りましょう!
入口にメニューと価格が書かれているので安心して入れます。
ハングルが読めれば...(汗)
コルモクアンソンクッス | 入口のメニュー |
店内に入ると半個室に通される。
名物の冷麺を頂く。折角なので2種類選ぶ。
豆乳入りとノーマルバージョンをチョイス。
おかずも多く、空腹を見事に満たしてくれました!もちろん味もGood!
到着!おかずが多い! | ネンコンクッス(豆乳冷麺) |
こちらはチャンチクッス | ご馳走様でした! |
●駅周辺散策
食事が終わると2時45分。もう昼時では無いですね(汗)
まずは駅周辺を散策してみよう。
歩いていると、すぐに露天街やアーケードの商店街を発見!
見知らぬ街の商店街を歩くと色々な発見があって楽しい。
アーケード商店街の中にも露天があり、その中には洋服店の前に食料を扱う露天もあったり。
匂い的に大丈夫なんでしょうか?
露天(その1) | 露天(その2) |
アーケード商店街の中にも露天が... | ゆるキャラっぽい仏様!? |
●国宝第16号
列車までもう少し時間が有るので、あと1箇所観光する事にしよう。
Aさんとガイドブックを見て検討した結果、磚塔(煉瓦造りの塔)である「新世洞七層磚塔」に行く事にした。
ガイドブックにも国宝第16号と書かれているので、結構気になっている。
最初、駅から歩いていこうとするが、結構距離がありそうだったのでタクシーで行く事に。
目的地には10分も掛からず到着。
「新世洞七層磚塔」は目の前まで車で行けないらしく、道路沿いで下ろされる。
歩いて道路に沿った鉄道のガードを潜ると到着。
見て、唖然...
確かにレンガ造りの塔です。
高さもガイドの紹介の通りです。
周囲を見て中に入れないかな?と入口を探すが入る事は不可能...
観光終了。
観光時間30秒...(笑)
新世洞七層磚塔 | 裏側から撮影 |
ここで終わり、と思うと凄く悲しくなってしまうので、周囲を散策。
すると、「臨淸閣君子亭」という施設を発見。
折角なので行ってみよう。
こちらは昔ながらの建物がありました。
何かありそう! | 臨淸閣君子亭 |
もう少し回りたいが、時刻は既に午後4時。列車の時刻まであと1時間。
観光するには時間が足りないので、駅に戻りましょう。
帰りは歩いて帰ろうとするが、道を間違えて駅の裏側に出てしまう。
踏み切りや跨線橋も無く線路を渡る事ができない...(涙)
来た道を戻って、結局タクシーで駅へ向かう。
うーん、やむなし。
●待合室模様替え!
安東驛に到着後、駅構内に戻ってくると、先程まで何も無かった構内に沢山の絵画が並んでいる!一体、この短期間に何があったのだろうか?
どうやら美術系学校の絵画展のようだが、中には日本のアニメキャラが書かれているのも...
絵画展 | 日本のアニメキャラ!? |
●乗り継ぎ2分!!
暫く待合室で待ち、発車時間が近づいたらホームへ移動する。
大邱(Daegu/テグ)に戻りましょう。
乗る列車は釜山市内の釜田(プジョン)行きのムグンファ号。
途中の永川(Yeongcheon/ヨンチョン)でソウル行きのセマウル号に乗り換える。
問題は乗り継ぎ時間。
僅か2分で乗換えができるか?という問題がある。乗換えができないと、永川驛で次の列車まで1時間待たなければならない。さすがに1時間待つのは時間が勿体無い。何とか乗り換えしたいところである。
ムグンファ号は定刻通り安東驛に入線。
まずは永川まで南下しましょう。
安東驛ホーム | ムグンファ号がやってきました! |
釜田行き | 車内の様子 |
乗り継ぎ時間が微妙な時はどうするか。
私の場合、日本だと予め車掌に相談しておく。
事前に伝える事で列車が遅れそうな時は車掌経由で運輸指令に連絡が行き、乗り継ぎ列車が待ってくれる可能性がある。
だったら、韓国でも同じ事をすれば良いのでは?
という事で、車掌が通り掛った際に乗車券を見せて、永川で乗り換えたい旨を行っておく。
車掌より「現在、この列車は定刻で走っているので問題ないだろう」
というコメントを頂く。
そして、もうすぐ永川に到着という所までくる。
すると、信号なのだろうか、駅の手前で列車が停車する。
もしかして、セマウル、先に行かないか?と心配になる。
そして、列車は動き出して永川驛ホームに滑り込む。
永川驛到着 | 永川驛に停車中のムグンファ号 |
セマウル号は来ていない!
セマウル号を待っている乗客がいるので、どうやら間に合ったようだ。
列車を降りる際、車掌がやってきて、降り口の案内や乗り継ぎ列車の乗り場も案内して頂く。
韓国の車掌さん、とっても親切!
ありがとう!!!!
どうやら、セマウル号は遅れているらしく、暫く駅ホームで待つ事に。
釜田行きのムグンファ号はセマウル号と交換するため、暫く停車。
そして8分遅れでソウル行きセマウル号がやってくる。
(時刻表上)2分の乗り継ぎ成功!
乗車駅 → 下車駅 | 列車種別 | 行先 | 列車番号 |
安東17:01→永川18:22 | ムグンファ | 釜田 | 1681 |
永川18:24→大邱19:09 | セマウル | ソウル | 1044 |
セマウル号がやってきた! | ソウル行き |
●大邱直通
セマウル号は今回の旅初めての乗車である。普通車でも快適な車内はAさんもご満悦。
ゆったりした座席に満足している様子。うん、良かった。
セマウル号は永川驛から大邱線に入り、大邱へ向かう。
時刻は夕方、車窓からは夕日を眺める事ができる。
田園風景の先に沈み行く太陽。何時見てもこの景色は美しい。
車内より夕日を眺める |
永川驛発車後、約40分で東大邱驛に到着。
他の乗客と一緒に降りてしまいそうだが、ここで一踏ん張りして一つ先の大邱まで向かう。
そして続いて停車した大邱驛で下車。
大邱驛はKTXの停車駅では無く、停まるのはムグンファ号、セマウル号の在来線列車のみ。
必然的に本数が少ないのだが、駅構内は食事もできるし、思った以上に広い。
ホテルに戻る前に、明日の乗車券を発見する。明日は釜山まで行く予定なのでKTXの乗車券を発券するつもりだが、折角なのでKORAILで東大邱驛まで行き、そこからKTXという乗車券を発券する。
すると、先程は2枚に分かれていた乗車券が1枚に纏まって発券される。
どうやら、乗り継ぎ乗車券というのも存在するらしい。
大邱驛到着 | 駅構内へ(2010年5月現在、改札口はありません) |
窓口に並んで明日の乗車券を発券 | 駅入口 |
●夜の街で夕食
一旦ホテルに戻り、荷物を整理してから夕食に出かける。
荷物を整理した際、デジカメの電池を取り出した事を忘れて夕食に出かけた為、夕食に出発してからデジカメが使えない事に気がつく。今までやった事のない大失敗。やってしまった。(涙)
仕方ない、携帯電話のカメラ機能を使う事にしよう。
という訳で向かった先はチゲ専門店。
早速中に入りましょう。
チゲ専門店 ※携帯電話で撮影 | 店内の様子 ※携帯電話で撮影 |
夕食時という事もあり、店内は混雑している。
店内で少々待った後に席に通される。メニューは写真付きで日本語でも書かれているので問題なく選ぶ事ができる。とりあえず、ビールとチゲを注文する。
ここのお店、注文した伝票はテーブルの横に文字面を外側にして出される。
日本で伝票を見られるように出すという事はありえない。そこら辺は国民性の違いだろうか?
チゲを注文しましょう ※携帯電話で撮影 |
とりあえずビールがやってきたので、乾杯!
そして、チゲも到着。
ビールもチゲも美味しく頂くのでした。
それにしても今日は密度が濃かった...
明日は今日よりゆっくり起きよう...
ビールで乾杯! ※携帯電話で撮影 | チゲ!頂きます! ※携帯電話で撮影 |