2010年9月23日(木)
●上海南駅へ
 今日は上海近郊へのお出かけ3日目。
昨日、おとといは上海南京都市間高速鉄道の沿線でしたが、今日は別路線。
南方面へ向かいます。

向かう先は紹興酒で有名な街「紹興」(绍兴)。
ずばり、まんまの地名です(笑)

上海の南へ向かう路線はターミナル駅が異なり上海南駅。(2010年9月現在)
地下鉄3号線の終着駅です。

お出かけの前にレストランで朝食を取ってから出発しましょう。

レストラン 朝食


ホテルから上海南駅は距離があり料金的に高額になる上、ホテルの最寄り駅から上海南駅までは乗り換え不要とアクセス良好な事から地下鉄で向かう事にする。という訳でホテルから10分程歩いて最寄り駅「江湾镇站」(江湾鎮駅)へ向かいましょう。

江湾镇站へ向かいましょう 江湾镇站到着


江湾镇站(江湾鎮駅)から地下鉄に乗り、上海南へ向かう。
3号線は殆どが高架線を通るので上海の街並みを眺めながらの移動。

約45分で終点の上海南駅に到着。

乗車 → 下車 系統
江湾镇→上海南 地铁三号线

列車を待ちます 終点、上海南駅到着

出口へ向かいましょう 地下鉄出口


●開放感溢れる上海南駅
 上海南駅到着後、早速、中国鉄路の上海南駅へ向かいましょう。
巨大なドーム型の屋根の駅は、まるで空港のような開放感!!
駅とは思えません。

駅構内にある電光掲示板も列車の時刻表というよりフライト情報の様に見えます(汗)
とにかく駅っぽくない。

乗車券を提示し、手荷物検査を受けてから待合席へ向かう。
さすが上海、どの待合席も人でいっぱい。

上海南站 駅舎 旅客案内

空港の様な広さ! 乗り場へ向かいましょう

混雑する待合室 乗車する列車


改札内に入ったら、上海駅と同じ様に水を貰おう....
と思い、配布場所を探すが、何処にも見当たらない。

この列車も「CRH」の名前を付けているので水が貰えるかと思ったが、どうやら配布されていないようだ。
列車番号が「G」(高速)ではなく「D」(动车组/動車組)だからかな?

では、指定された待合所に向かおう...
我々が乗車する温州南行きの待合所は既に多くの乗客でいっぱい。
既に多くの人が立って待っており、座る事は不可能。
決して狭くはないが、あまりの人多さで窮屈な状態になった待合室で発車を待つ。

そして、改札が始まる。
民族大移動の様に一斉に人が動き始める。

列車はCRH1型で16両編成。
16両分の乗客が一斉にホームになだれ込むのだから凄まじい光景だ。

指定された15号車へと向かう。

乗車券 改札開始

ホームに到着 CRH1型電車

乗りましょう 1等座席


●車内で昼食
 上海南駅を定刻通り発車。一路、紹興へ向かう。
この列車はCRHを名乗っているが高速新線には入らず、在来線を走行する。
速度は160km/h前後で走行する。日本だと十分に速いが大陸サイズの車輌だと、それ程スピード感が無い。

上海南駅を出て暫くするとお腹が空いてくる。
紹興到着時刻は12時56分。車内で食事をしないと昼食時間が終わってしまう。

という訳で上海南駅でカップ麺を購入しておきました。
大きなターミナル駅という事もあり、カップ麺などの食材は豊富にあります。

そして、中国の列車には各車輌に給湯器があります。
もちろん、この列車にも標準装備!
ドア横にある給湯器でお湯を注ぎましょう♪

乗車駅 → 下車駅 列車名 行先 列車番号 運賃
上海南10:55→绍兴12:56 和谐号 温州南 D5585 83元(1等)

給湯器 お湯を注ぎましょう


座席に戻って3分待って頂きます!
ちなみに中国のカップ麺は中にフォークが入っているので箸の心配は不要です。

建設中の上海杭州都市間高速鉄道を横に眺めながらカップ麺を頂きます。

3分待って頂きます! 車窓


食事が終わって暫く車窓を眺めると紹興駅(绍兴站)に到着。
2時間の旅はこれにて終了。

駅のホームには上海南行きの列車が停車している。
上海南行きの列車はCRH2A型車輌。日本のE2系1000番台がベースになった車輌である。

上海南から紹興までの移動軌跡(復路D5552列車で記録)

より大きな地図で 20100923 D5552 紹興~上海南 を表示

まもなく紹興駅 紹興駅に到着

上海南行き 出口へ向かいましょう

混雑する出口 紹興駅(绍兴站)駅舎


●黄酒博物館
 駅を出ると雨模様。昨日の南京観光時と同様、あいにくの天気ですが折角訪れた場所。
しっかり観光したいところ。

紹興の街と言えば、街の名前でもある紹興酒!
紹興には黄酒の博物館があります。さすが紹興酒の街。
ちなみに、紹興酒は代表的な黄酒。

紹興酒の街を訪れるからには紹興酒について学んでおきたい!

という訳で、博物館がある「小乔北路」へ向かうバス停を探してバスを待つ。

バスが来たので早速乗車。
運賃は1元。

さて、どの位乗るのだろうと思いきや、次のバス停が「小乔北路」。
あれ?もう到着(汗)

駅前の通りを進み交差点を右折するとバス停に到着。
こ、こんなに近いとは...(笑)
バス待っている間に着いてしまいそうな距離(^^;
黄酒博物館、駅から歩いていけます。

乗車 → 下車 系統 運賃
火车站→小乔北路 51路 1元

小乔北路バス停


バス停から5分程歩くと黄酒博物館に到着。
早速中へ入りましょう。ちなみに入場料は60元と高め。
入場料が高めなのか、それとも雨模様だからかは不明だが訪問者は皆無。

ゆっくりと回ることが出来ます。

酒の歴史から実際に使われた壺の展示、地下の貯蔵庫などを見学できます。
そして、もちろん試飲コーナーもあります。

折角、紹興まで来たのでお土産に買って帰りましょう。
4種類試飲させて頂き、一番甘い「香雪」が気に入ったのでお買い上げ。

黄酒博物館 博物館の様子

貯蔵庫 試飲コーナ

飲み比べ 購入しました

酒壷製造コーナ 塗装中


●鲁迅故里(鲁迅の故郷)
 黄酒博物館の見学が終わった後、博物館の周りにある小さな運河を散策。
博物館付近は水郷地帯の雰囲気を醸し出してます。

昔ながらの運河沿いに新しい住宅も目に付きます。
古き街並みも徐々に変わりつつあるようです。

博物館付近 水郷地帯の風景


 さて、紹興は紹興酒の街であると同時に中国の小説家「鲁迅(ろじん)」の故郷でもあります。
日本(現在の東北大学医学部)へ留学していた事もあり、日本とも関係が深い人物ですね。

黄酒博物館の周りにある小さな運河を散策した後、タクシーで鲁迅故里まで移動しましょう。
黄酒博物館は殆ど訪問客が居なかったが、こちらは凄い人、人、人!

中国人にとっては紹興酒より、こちらの方が有名なのだろう。

また、鲁迅故里は入場料が無料!
お金が掛からないというのも人気の秘訣か!?

しかし、無料と言っても参観券が必要。
入口の総合受付で貰う必要があります。
列に並んでGETしましょう。

尚、入場券発行にはパスポート等の身分証明書が必要です。
ちなみに日本の免許証でも身分証明書の代りになるようで、免許証提示で参観券をGETできました。

鲁迅故里 総合受付

参観券を貰いましょう 参観券GET!!


参観券をGETできたので中へ入りましょう。
鲁迅故里内は鲁迅記念館、鲁迅の生家や通った塾などがあります。

鲁迅記念館 鲁迅銅像

鲁迅故里内(その1) 鲁迅故里内(その2)


鲁迅故里を歩いていると独特の臭い匂いが漂っている。
こ、これは台湾の夜市で嗅いだ事のある臭豆腐!

多くの人がテイクアウトして食べ歩いている。
そして、臭豆腐屋は買い求める人で大行列。そりゃ臭う訳だ...

臭豆腐 大人気!


●紹興酒を頂く
 鲁迅故里を見学した後は紹興酒を頂きたい。
先程、購入しましたが、さすがに壺を開ける訳にはいかない(笑)

鲁迅故里の近くにはレストラン「咸亨酒店」(Xian Heng restaurant)がありお酒を頂く事ができる。ここは厨房のカウンタで注文する方式であるが、現金で決済ができない。まずは受付でICカードを購入してカードにチャージする。注文時はICカードで決済する。
尚、ICカードと残金は使用後に受付で払い戻しができるのでご安心を。

まずは紹興酒、そして何品か料理を注文しましょう。

中秋節の季節だからか注文カウンタには月餅もありました。
そういえば月餅、今まで殆ど食べた事がない。折角なので注文してみました。

咸亨酒店 IC Cardで決済

店内の様子 いただきまーす!


暫くすると注文の品がやってくる。
紹興酒を楽しみながら料理を頂きましょう。うん、おいしい!

そして完食!

ご馳走様でした!


●駅へ戻り夕食
 紹興酒を楽しんでお店を出ると辺りは真っ暗。
帰りの列車時刻まで少々ありますが駅まで戻りましょう。

時間があるのでタクシーを使わず、近くにバス停が無いかを探しましょう。
鲁迅故里の近くで臨時のバス停を見つける。

臨時バス停


このバス停、使われているのかな?
と思ったが既に人が並んでいるので問題無さそう。

暫く待つと駅方面へ向かうバスがやってきた。
早速乗りましょう。

乗車 → 下車 運賃
鲁迅故里→火车站(水木清华) 1元

紹興市内での移動軌跡。
青が紹興駅~博物館、黄色が博物館~鲁迅故里、橙色が鲁迅故里~紹興駅

より大きな地図で 20100923 紹興市内観光 を表示

バスがやってきました! バスに乗りました


紹興駅到着後、夕食へと向かいましょう。
駅周辺には何軒かレストランがあるので食事には困らない。

と言っても長居はできないので、簡単に済ませよう。
向かったレストランは熊本のラーメン屋「味千ラーメン」

中国圏でよく見かけるラーメン店である。
定番の「味千ラーメン」を注文。
店内の撮影NGの為、ラーメンの写真は無し。残念!

夕食はラーメン


●上海へ戻る
 お腹が一杯になった所で駅構内へ入りましょう。
駅舎はライトアップされていないので暗いが駅構内は明るい。
地方都市だからだろうか、上海と比べ駅前周辺が暗い。

上海が明る過ぎる気もするが...(汗)

绍兴火车站(紹興駅)


手荷物検査を受けて駅構内へと入る。
駅構内は売店もあり食料、飲料には困らない。

紹興駅の売店、どうしても某コンビニに見えてしまうのは気のせいだろうか?

駅構内の様子 売店もあります


既に食事を済ませたので売店で購入するモノも無いので待合室へと向かう。
待合室には既に大勢の人が列車を待っている。
もちろん室内の座席は全て埋まっている。さすが上海近郊都市。

我々が乗る列車は20時15分到着の上海南行き。
しかし、発車時間が近づいても改札が始まらない。

すると到着時刻がいつの間にか20時21分に変わっている!?
放送も無く、こんなのにありか?

発車時刻が近づいているのに何も放送が無い状態で周りの雰囲気は殺伐としている。
そう、いつ喧嘩が始まってもおかしくない刺すか刺されるかの雰囲気。
と思ったら、改札口で本当に喧嘩が始まる!(笑)
駅員と乗客が押し問答。乗客がブチ切れて駅員に殴りかかりそうな雰囲気。

そして改札が始まり、改札に雪崩れ込むように人が押し寄せる。
ち、中国のパワーは凄い...

待合室 改札が始まりました


列車は予定通り(?)5分程遅れて到着する。
さて、何が来るかと思ったら、こんな車輌がやってきました。

紹興駅(绍兴站)に入線するD5552列車


CRH2A型車輌!!
日本型の車輌である。

今日の旅は往復とも一等車。
という訳でE2系のグリーン車相当の車輌でくつろげる♪

車内に入ると、まさにE2のグリーン車。
これは、似ているというレベルではない。もはやクローンだ(笑)

車内は満席。高速鉄道と異なり本数が多くない為、事前に予約しないと厳しそうだ。
グリ、もとい一等車の席に座って上海南までの旅を楽しむ。快適♪

乗車駅 → 下車駅 列車名 行先 列車番号 運賃
绍兴20:17→上海南22:18 和谐号 上海南 D5552 83元(1等)

上海南駅には10分程遅れて到着。
既に夜の10時半。早くホテルへ戻りましょう。

しかし、改札を出て地下鉄乗り場へ向かうと、既にシャッターが閉まっている。
地下鉄は既に終了してしまった様だ(涙)

車内の様子(終点到着後に撮影) 上海南駅に到着

さて降りましょう 終電終わってます(涙)


仕方ないのでタクシーで帰る事にする。
タクシー乗り場の列に並ぶ。

Aさん曰く、上海のタクシーは偽物があるらしいので注意が必要とのこと。
偽物もタクシーと同じ塗装をしており、行灯もあるので見分けは付き辛い。
確実なのは大手のタクシー会社に乗ること。
大衆タクシー、強生タクシー等の大手に乗りましょう。

尚、本物のタクシーは上海の共通IC乗車券「交通卡」が使えます。
乗車時に使える事を確認できれば確実です。

タクシーはすぐに高速道路に入り快適に進む。
上海南駅からホテルまでの距離は22.2km、運賃は78元。

日本円にして約1,000円。
距離的には新宿から国分寺(21.1km)と同等である事を考えると安い!
そして、ホテルに到着して長かった1日が終了。

怒涛の3日連続地方都市巡りが終わり、明日は上海市内観光。
少しゆっくりできそうです。

タクシーでホテルへ


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