2010年9月22日(水)
●再び上海駅へ
今日も昨日と同様、沪宁城际高速铁路(上海南京都市間高速鉄道)でお出かけ!
ホテルで朝食を取った後、まずは上海駅へと向かう。
昨日、タクシーで行った際、渋滞にハマった為、地下鉄で行く事も考えたが、朝から疲れると今後の行動に支障がでる。と言う事で今日もタクシーで向かった。
今日は昨日の様な渋滞にハマる事もなくスムーズに到着。
朝食 | 上海站(上海駅) |
●昨日と同じ待合室へ
駅に到着後、早速改札内に入る。発車2時間前専用の入口から入場する。
2時間前専用の入口がある事自体が凄い。24時間以上の所要時間が掛かる長距離列車が多い中国。
かつての日本もそうであった通り、長時間待って列車に乗る人も多いのだろう。
入口で手荷物検査を受け、待合室へ。
今日乗車予定のG7008列車の待合室は昨日と同じ場所。
広い待合室には既に多くの人が待っており、席に座る事はできない。
暫く待つと改札が始まる。
列に並んでホームへと向かいましょう。
駅構内へ入りましょう | 混雑する待合室 |
南京までの乗車券 | 改札が始まりました |
●南京までノンストップ
今日、乗車するG7008列車は上海を出ると南京までノンストップの速達タイプ。
上海~南京間の営業距離301kmを1時間15分で結ぶ。
ほぼ同じ距離である大宮~仙台間(距離294.1km)をノンストップで走る「はやぶさ」の所要時間が1時間11分なので、中国の高速鉄道の速さが判る。
※所要時間は中国側が2010年9月現在、日本側が2011年3月現在の情報。
車輌はJR東日本のE2系1000番台をベースとしたCRH2C型で、編成は8+8の堂々16両編成。
通しの編成ではない為、中間部分はCRH2Cの先頭車同士で連結されている。
日本ではE2系同士の連結は無いので、この光景は中国ならではだろう。
さて、列車に乗り込みましょう。
車内はE2系そっくり。昨日の旅行記にも書いたが、この車内で移動していると、どうしても東北新幹線に乗っている錯覚を覚えてしまう(汗)
ホームの様子 | 行先と列車番号 |
CRH2C型 8両+8両の16両編成 | 車内の様子 |
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 | 運賃 |
上海09:30→南京10:45 | 和谐号 | 南京 | G7008 | 146元(2等)+手数料35元 |
列車は上海を出ると、ぐんぐん速度を上げる。昨日、無錫まで乗った際は蘇州などの駅に停車したが、今回はノンストップ。途中駅もどんどん通過していく。
車輌は前述の通りJR東日本のE2系1000番台がベースになっているが、車内設備は若干異なる。
軽食堂があったり、さらに各車輌に給湯器が備わっている。日本の新幹線にもかつては給水器が付いていたが、ご存知の方はどの位いるだろう?
ちなみに給湯器は高速鉄道車輌だけではなく、中国の長距離列車には大抵備わっている。
お茶を飲むのも良し、カップラーメンを食べるのも良し。
給湯器の存在を知っていると中国の鉄道の旅を更に快適にできるだろう。
給湯器の設備 |
列車はあっさりと300km/hを超えて世界最速の領域へ。
手持ちのHandy GPSは勿論、車内の電光掲示板でも320km/h越えの速度表示がされる。
やっぱり速い!
そして列車は定刻通り南京駅に到着。
都市間移動自体が大変だった中国で、301kmという距離を1時間15分で結ぶとは...
凄い時代になったと実感する。
車窓 | 322km/hで走行中 |
南京站 到着 | 出口へと向かいましょう |
上海→南京 G7008列車の移動軌跡
より大きな地図で 20100922 G7008 上海~南京 を表示
●土砂降りの中で観光
南京駅を出ると、土砂降りの雨が降っている。
駅構内は大勢の人でごった返しているのに対し、駅前広場は誰一人居ない。
とは言っても、駅構内で雨宿りしている人と一緒に待っている時間は無い。
観光して夕方には上海行きの列車に乗って帰らなければならないのである。
南京站(南京駅) | 駅前の様子 誰も居ない... |
今日は観光の時間が読めない為、優先度をつけて回る事にした。
まず訪れる場所は、孫文の陵墓である「中山陵」。
ガイドブックでバスの系統を調べ、そのバス停へと向かう。
しかし、案内が殆ど無い為、自力で辿り着くのは困難。色々な人に尋ねながらバス停へと向かう。
そして、大通り沿いにバス停を発見。
バス停到着後、すぐにバスが来る。行先は...中山陵行き!これだ!
運賃を確認し(1元)、バスに乗り込む。
乗車 → 下車 | 系統 | 行先 | 運賃 |
火车站→中山陵 | 游1路 | 中山陵 | 1元 |
車内は地元の方や観光客でごった返している。
バスは年季が入っていて、停車中にエンストしたり、降車用の自動扉が自動で閉まらない程の残念なバス。
しかも外は土砂降りの雨。扉が開いていると水しぶきが飛んできそうな雰囲気。
この自動扉、晴れている時は風が入ってきて良いかもしれないが、さすがに今日は困る。
という訳で傍に立っている乗客が閉じて対応していました。
南京の街中を走り、徐々に乗客が降りていく。
最後は山道を上る。このバス、大丈夫か!?
そして無事に山道を上りきり中山陵に到着!
南京駅~中山陵までの所要時間は約1時間。結構掛かります。
南京市内、結構広いです。
游1路バス車内 | 中山陵到着 |
南京駅→中山陵 游1系統バスの移動軌跡
より大きな地図で 20100922 南京市内観光 を表示
●寒い!
ここ数日の間は天気も良く汗ばむ程の気温だったが、今日は雨模様。
さ、寒い!(涙)
そう言えば、寒いに使えるモノがあった。
とかばんの中からあるものを取り出す。
使い捨てカイロ~♪
温か~い(^^)v
旅行前、寒い日もあるかもしれないと思い、去年の余りをバックに入れていた。今回持って来た荷物で一番不要じゃないかと思われたが、意外や意外、大活躍♪
持ってきて良かった!
●昼食タイム
昨日の無錫観光、反省点と言えば、昼食が遅くなった事。旅行中、食事のタイミングを逸脱してしまう事はありがち。食事ができる内に取ってしまいましょう。
時刻は12時半。
Aさんと相談し、中山陵へ行く前に昼食を食べる事に決定。
閑古鳥が泣いているレストランは味は勿論、食材的にも不安があるので、そこそこ人が多いレストランを選ぶ。向かった先はホテル「中山陵大酒店」の併設レストラン。
中に入ると大勢の団体客が食事を楽しんでいる。
これなら食材は大丈夫だろう。
適当に何品か注文し、暫く待つと料理がやってきました。
大盛にはしていないのに、てんこ盛りご飯や山盛りのおかず。
中国、やっぱり量が多いです。
それでは、いただきまーす!
うん、美味しい。
レストラン | 奥の席に通されました |
てんこ盛りご飯 | おかず |
スープ | ご馳走様でした |
●中山陵観光
食事を終えて外に出ると雨が小康状態になっている。これなら傘は不要。これで写真が撮り易くなるので嬉しいところ。
入口で入場券を購入して中に入りましょう。
尚、入場料は大人80元で、中山陵の他、音乐台(音楽台)と灵谷寺(霊谷寺)にも入れる共通入場券になっています。
入場券を購入 | 中へ入りましょう |
中山陵は前述の通り、孫文の陵墓で1929年に完成している。
麓の牌坊から中腹の陵門、頂上にある祭堂まで一直線上に並んでいて、
入口付近にある牌坊「博爱坊」(博愛坊)から頂上までなだらかな階段状になっている。
孫文はご存知の通り、辛亥革命を起こし中華民国を建国した国父である。
施設自体も中華民国時代に建設された為、台湾の中正記念堂を彷彿されるが、中正記念堂より中山陵の方が歴史がある。
※中正記念堂は1980年に完成している。
中山陵には孫文が好んで使った言葉「博愛」や中国革命の基本理論「三民主義」の言葉を頻繁に目にすることができる。
牌坊「博爱坊」 | 祭堂への道 |
博爱坊から階段を上っていきましょう。
暫く歩くと陵門に到着。ここから階段が急になるが頑張って上りましょう。
そして祭堂に到着。
堂々とした佇まいの祭堂もさることながら、ここから南京の街並みを眺める事ができる。
今日は雨模様であるが、それでも見事な展望を楽しむ事ができる。
祭堂の上部には三民主義「民族」「民権」「民生」、献花台には「博愛」が書かれている。
内部は孫文の棺があるが、内部は撮影禁止です。
中山陵を見下ろす 広大な展望に感動! |
祭堂 3つの入口上部に三民主義 「民族」「民権」「民生」が書かれている |
祭堂入口にある献花台 | 祭堂裏の花園 |
●中山陵音楽台
中山陵の次に中山陵音楽台へと向かいましょう。
一旦、牌坊「博爱坊」まで戻り、音楽台への道を進む。
音楽台は1933年8月に完成した野外ステージで主に音楽演奏や演説で利用されている。
敷地内には白い鳩がたくさんいました。
白い鳩と言えば、某製薬会社のCM。
白い鳩が会社の敷地内を飛び回る光景が印象的でした。
なんて思っていたら、見学中、多くの白い鳩が突然飛び立ちました。
思わず○ート製薬のCMの様な光景も見る事ができました(笑)
続いて音楽台へ | 野外ステージ |
白い鳩 | 鳩の舞 |
●南京駅方面へ
続いて霊谷寺へ行きましょう。と言いたい所ですが、時刻は午後3時。
帰りの列車が午後5時発で、移動時間等を考慮すると残された時間は30分。
さすがに30分では難しいと判断し、南京駅方面へと戻る事にする。
バス停で暫く待って游1路に乗って下山する。
乗車 → 下車 | 系統 | 行先 | 運賃 |
中山陵→卫桥 | 游1路 | 中山陵 | 1元 |
帰りのバス | 乗りました |
中山陵の山を下り、南京の街中に入ると地下鉄駅を発見する。
南京の地下鉄で南京駅まで行く事ができるので、ここで下車して地下鉄で行く事にする。
地下鉄なら渋滞が無いからね。
下車したバス停は卫桥(衛橋)
バス停の前には地下鉄2号線の駅「苜蓿园站」(Muxuyuan Station)があります。
早速地下鉄に乗りましょう。
地下鉄の自動券売機はタッチパネル式。
使い方はとても簡単で下車駅をタッチしてお金を投入するだけ。
下車駅をタッチした時点で運賃が表示されるので運賃表を見る事も不要です。
また、英語表示もできるので、簡体字が判らなくても使えます。
地下鉄に乗りましょう |
自動券売機 |
下車駅を選択 | ICトークン |
●途中下車の旅
地下鉄で行ける事が判ったので、南京駅まで1時間掛からないと判断。
駅から近い場所を1箇所回る事にする。
向かう場所は玄武门站(Xuanwumen Station/玄武門駅)
南京の地下鉄も他の中国の地下鉄と同様にして手荷物検査がある。
改札内へ入る前に手荷物を確認される。
我々も手荷物を見せる準備をしていると係員から声を掛けられる。
「日本人ですか?」
日本人と答えると、係員は笑顔で「手荷物検査は不要」と、そのまま通してくれる。
あれ、いいのかな??
と思いつつ、お礼を言って改札口を通る。
改札口はICトークンをタッチして通ります。
トークンで入場 |
そしてホームでも係員に親切にして頂きました。
乗る列車を確認すると笑顔で対応。親切に乗換駅の案内をして頂きました。
歴史的な背景から反日感情が強い印象がある南京。
全体的にはそのような傾向があるのかもしれませんが、私から見た南京の人達は温かく、笑顔で接してくれました。
初めて訪れる街で親切に対応して頂いた事に感謝すると共に、旅行者として恥じない行動を心掛けたいと思った次第。今後、南京を訪れる旅行者も親切に対応して頂けます様に。
新街口で地下鉄1号線に乗り換え、玄武门站(玄武門駅)で下車する。
乗車 → 下車 | 系統 | 運賃 |
苜蓿园→新街口 | 地铁二号线 | 3元 |
新街口→玄武门 | 地铁一号线 | - |
南京地下鉄 | 玄武門站 到着 |
●玄武門
玄武门站(玄武門駅)には駅名にもなった名所「玄武門」へ向かう。
門の先は玄武湖公園があり、城壁に沿って歩道が整備されている。また、玄武湖は貸しボートがあり、湖内をボートで回ることができる。
と言っても、ボートで散策する時間は無いので、公園内を散歩して再び駅へと戻る。
南京は見所が多く、上海からの日帰りでは厳しいと判断。今度訪れる時は最低1泊したいと思う。
玄武門 | 城壁に沿って歩道が整備されている |
ボート乗り場 | 玄武湖 |
●上海へ戻る
玄武门站(玄武門駅)から再び地下鉄に乗り南京駅へ向かう。
南京駅到着後、早速、駅構内へ入ろう。
乗車 → 下車 | 系統 | 運賃 |
玄武门→南京站 | 地铁一号线 | 2元 |
南京駅に到着した時は土砂降りだったが、今は曇っているものの雨は降っていない。殆ど人が居なかった駅前広場は賑わいを取り戻している。
手荷物検査を受け駅構内に入る。
電光掲示板で待合室を確認し、指定された待合室へ向かう。
既に多くの人が列車を待っている。
とりあえず水を貰っておきましょう(笑)
地下鉄南京駅 到着 | 中国鉄路 南京站(南京駅) |
G7079列車は第4待合室へ | 水をGET |
改札開始後、ホームへと向かう。
大勢の人と共に列車に乗り込む。
車内の案内によると、この列車には軽食堂があるらしい。試しに行ってみる事にする。何が売っているか?と思いきや、まだ営業準備中。
うーん残念。
ホームへ向かう | 既に列車は入線済 |
G7079列車 | 列車に乗りましょう |
車内の様子 | 軽食堂 |
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 | 運賃 |
南京17:05→上海18:54 | 和谐号 | 南京 | G7079 | 146元(2等)+手数料35元 |
列車は夕暮れの中を爆走し上海へと向かう。と言っても帰りの列車は途中駅に停車するタイプ。その為、行きの所要時間1時間15分に対し帰りは1時間50分と倍近く掛かる。
途中駅では列車の追い抜きもあり、なんだか「こだま」に乗った気分である(笑)
上海南京都市間高速鉄道は速達タイプに乗っても運賃は同じなので出来るだけ速い便に乗りましょう。
上海到着後、緑色の客車列車を発見する。
昔ながらの塗装であるが車体はピカピカ。
何だろう? と思い行先表示を見ると「拉萨」(ラサ)と書かれている。
ラサはチベット自治区の首府。
この列車は、上海からチベットへの直通列車!
上海からラサまでの距離は実に4,373km!! そして所要時間は47時間以上!!
気の遠くなる長距離列車である。
乗車券 | 上海駅に到着 |
拉萨(ラサ)行 長距離列車 | 上海駅前の様子 |
●ホテルの最寄り駅で夕食
上海から地下鉄でホテルの最寄り駅、江湾镇站(江湾鎮駅)へ戻る。
ホテルのレストランは毎朝のバイキングで利用しているので駅付近で夕食を食べる事にする。
江湾鎮駅付近はファーストフード店を含め、何件もお店がある。
乗車 → 下車 | 系統 |
上海火车站→江湾镇 | 地铁三号线 |
Aさんと相談し、その中で適当なお店に入る。
まずはビールで乾杯し、麺料理や麻婆豆腐などを頂く。
Aさんは辛くて麻婆豆腐はNG。残念。
という訳で私が美味しく頂きました。うーん、お腹一杯!
駅前のレストラン | ビールと麻婆豆腐 |
麺料理 | いただきまーす! |