2009年5月3日(日)
●新營へ
ホテルで朝食を取った後、すぐに出発!今日は移動日で無い為、最低限の荷物を持って出発。とても身軽だ。
今日、目指す場所は烏樹林(Wushulin)、まずは高雄車站から台灣鐵路(台鉄)に乗って新營車站を目指す。
復興號(準急)や莒光號(急行)で車窓を楽しみながら、ゆっくり行きたい所だが、目的地に早く着きたい為、自強號(特急)で向かう。しかも、この自強號、新營までの間に台南しか停車しない速達タイプ。
高雄車站まで行き、自動改札機を通りホームへ行く。
高雄車站に到着 | 新營までの乗車券 |
裏が黒い乗車券は自動改札へ | 自動改札を通ります |
跨線橋を進む | 南国らしい風景 |
駅のホームで暫く待つと自強號が入線してくる。
発車後、手持ちのHandyGPSで列車の速度を調べると120km以上出ている。台湾も日本のJR在来線と同様、狭軌(1,067mm)を採用している為、高速走行の条件として厳しい状況にありますが、かなり健闘しています。
1時間弱で下車駅、新營車站に到着。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 | 運賃 |
高雄08:00→新營08:58 | 自強號 | 七堵 | 1008車次 | 196元 |
自強號入線! | 自強號 車内の様子 |
新營車站到着 | 新營車站 駅構内 |
空襲時の避難経路 | 新營車站 駅舎 |
●烏樹林
新營から目的地、烏樹林まではバスで行く。烏樹林方面行きのバスは、駅のすぐ近くにあるバスターミナルから発車している。バスターミナルへ向かう途中、タクシーの客引きに呼び止められる。一応、烏樹林までの料金を確認しておく。運転手曰く200元でOKだそうだ。後々の参考にしておこう。
バスターミナルで時刻表を確認する。烏樹林までは複数の系統があり、次のバスは9:25の青山行き。なんか聞いた事がある地名だ。バスターミナル内の系統図を見ると、どうも見慣れた地名が多い。
青山の他にも白河、六甲、水上、布袋など。
どれも日本で聞いた事がある地名だ。
新營車站 駅前の風景 | 新營バスターミナル |
バスターミナル構内 | 乗車券購入 |
バスは定刻どおりに出発。
すぐに新營市街抜け、県道を進む。暫くすると烏樹林の看板と踏み切りが見えてきたので下車。
台湾の路線バスは案内が無い事も多いが、乗り越すことも無く下車することに成功!
乗車 → 下車 | バス会社 | 行先 | 運賃 |
新營車站→烏樹林 | 新營客運 | 青山 | 22元 |
青山行きバス | 烏樹林バス停で下車 |
●烏樹林休暇村
烏樹林では「烏樹林休閒園區」、日本風に訳すと「烏樹林休暇村」だろうか。
ここは元製糖工場を利用して作られ、製糖工場とサトウキビ畑を結んでいた運搬鉄道の車輌展示、恐竜の化石や昆虫の展示、さらに休暇村らしくバーベキュー場も設置されている。もちろん、元製糖工場という事でアイスクリームも食べる事ができます。
また、運搬鉄道は一部区間を整備してトロッコ列車「五分車」の運行が行われています。
バス停付近の線路に平行した道を5分程歩くと目的地、「烏樹林休閒園區」に到着。
線路発見 | 線路と平行した道を進みます |
●トロッコ列車「五分車」
我々の目的は、恐竜の化石を見ること...ではなく、トロッコ列車「五分車」の乗車。
入口でトロッコの乗車券を購入する。折角なので、別料金の恐竜館と昆虫館も見られるセット券を購入する。
次回出発は10時半。
このトロッコ列車は通常ディーゼル機関車に牽引されるのだが、毎週土日、10時半発の1本に限り、SLでの牽引が行われる。乗車券はディーゼル機関車に乗車する場合と共通。特に予約などの必要は無い為、10時頃に乗車券を購入して並べば普通に乗車可能です。台湾でもSLは人気があるのか、家族連れや団体客で賑わいます。
発車まで少々時間があるので、駅舎付近を見て歩く。
駅長室にも入れるらしいので中に入ると、駅長さんがいらっしゃいました。
「何処から来たのか?」
「ここに来るのは何回目?」
という質問に答えながら、色々とお話させて頂く。
現地の人々と話して色々な刺激を受けるのも、旅行の楽しみの一つです。
最後に名刺を頂いて駅長室を後にしてトロッコ列車に乗る列に並ぶ。
烏樹林休閒園區到着 | 乗車券、入館券 |
烏樹林トロッコ列車(その1) | 烏樹林トロッコ列車(その2) |
烏樹林車站の駅長さん | トロッコ列車に乗りましょう! |
●SLトロッコの旅
トロッコ列車発車時刻が迫ると改札口は大勢の人で賑わってくる。そして乗車開始。列の順番に車輌前方から乗り込んでいく。一番前に乗りたい!などの希望がある場合は早めに並ぶ事をオススメします。
週末限定、それも1日1本しかないレア度も手伝ってか、列車は満員の状態で出発。入口には観光バスを何台も見かけたので、団体さんも相当乗車されている事でしょう。車内はとても賑やか!
車内放送で烏樹林「五分車」の紹介がされるが、SLを意識した案内。
出発! | 草原を行く |
トロッコ列車は長閑な敷地内を走り、そして先程バス停を降りた県道にさしかかる。
そして県道を横断!トロッコ列車で幹線道路を横切るなんて中々味わえません!
県道を横切った後は長閑な田園風景の中をゆっくりと走る。
そして折り返し駅「頂埤站」に到着。
県道を横断! |
列車はさらに進む | 再び草原を走る |
折り返し駅「頂埤站」に到着 | 土産店が並ぶ |
列車はそのまま折り返すが、機関車の付け替えを行うため、作業が完了する為、暫く停車。
そしてホームには出発時間まで待つ乗客の為にお土産屋が並ぶ。
この付近の名産品がずらりと売られている。観光客がいる所に土産屋あり、そこら辺は、どこへ行っても同じですな(笑)
機関車の付けか作業が完了して出発!と思ったら、ディーゼル機関車牽引の列車が続行でやってくる。
時刻表には無いので臨時便だろう。それにしても凄い人気だ。
続行便が駅に入線した所で我々が乗ったSLトロッコが出発。
機関車付替作業 | 機回し風景 |
連結作業中 | 連結! |
烏樹林へ向け出発! |
折り返し駅「頂埤站」まで来た道同様、県道を横断し「烏樹林休閒園區」の敷地内に入る。
そして元の駅に入る...と思ったら直前で別線に入る。
トロッコ列車は広大な空き地の中を進む。多分、昔は操車場があったのだろう。
空き地の片隅に当時使われていただろう機関車がぽつんと置かれている。
そして乗り込んだ場所とは別のホームに入り、トロッコの旅が終了。
乗客を降ろしたトロッコ列車は回送されて行った。
まもなく烏樹林 | 構内に佇む保存車輌 |
終点「烏樹林」到着 | 回送列車を見送る(その1) |
回送列車を見送る(その2) | 製糖工場を面影が残る |
●園内見学
トロッコ列車の旅の後は園内を楽しむ。
恐竜館、昆虫館や保存車輌を見学。保存車輌の中には日本のJRや私鉄でも使われている本格的な保線車輌「マルチプルタイタンパー」(Multiple Tie Tamper)、略して「マルタイ」があったり本格的に整備されていた事を伺わせる。
恐竜館 | 昆虫館 |
SLとディーゼル機関車 | 保存車輌 |
保守車輌も可愛い♪ | 烏樹林車站付近にて |
そして、一通り見学した後はアイスを頂きます。
アイスは「台糖冰館」(台糖アイス館)という建物の中で頂きます。元製糖工場という事だけあって、アイスの販売には力が入ってます。
アイスを食べるとお昼過ぎ。時間的にお昼時だったので、そろそろ昼食を頂こうと思い、O氏とI氏と話してバーベキューへ行こう!という話になるが、バーベキューの食材は10人前単位での販売。さすがに3人で10人前は食べきれない!という事で断念。やむなし。
時間的に遅くなるが、次の目的地に着いてから頂こうという話に纏まる。
アイスを頂きましょう! | 店内の様子 |
アイス購入 | では、いただきまーす! |
アイスを食べた後は次の目的地を向かうべく、出口へと向かう。
出口前では蜂蜜の実演販売が行われていた。興味があったが他のお客さんが既に居たので、我々は次の目的地を目指す。
蜂蜜の販売 |
●次の目的地、台南へ
次に目指す場所は台南。
と言っても烏樹林から直接行く事はできないので、まずは新營車站へ向かう。
バス停で暫くとバスを待つ。
しかし、バス停には時刻表が一切書かれていない為、何時来るか判らない。県道沿いと言っても通行量は少なくタクシーも中々来ない。さて、どの位待つのだろうと思っていたら1台のタクシーが通り過ぎる。
試しに手を上げるが、どうやら人が乗っている様子。
こりゃ駄目か...と思ったらタクシーが少し先で停車。
なんと乗れるのか!?
おばちゃんの運転手に新營車站へ行きたい旨を伝えると、OKとのこと。
バスを待っても何時来るか判らない状況もあるので、ここは乗っておいた方が良いだろう。
タクシーは県道を走り、市街地に入ると裏道を通り、あっけなく新營車站に到着。
我々の運賃は1人100元。烏樹林に行く際、タクシーの客引きに200元と言われたので、1.5倍の運賃。
便乗でこの運賃は少し高い気もするが、交渉をきっちり行う事ができなかった上、新營車站に何時到着できるかが判らない状況だった事もあり、これは仕方ない。100元は時間的な付加価値料金と割り切ろう。
再び列車に乗車 | 台南車站に到着 |
次の列車は區間車(通勤電車)。その次に自強號が来るが區間車の30分後になってしまう。折角なら優等列車に乗りたい所だが、早く昼食を食べたいと言う事もあり、すぐの區間車に乗る。
區間車は見事な通勤電車。通勤電車に似合わない田園風景を進む。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 | 運賃 |
新營14:18→台南15:05 | 區間車 | 高雄 | 2643車次 | 57元 |
列車は定刻通り台南車站に到着する。
台南の駅は私のお気に入りの駅の一つ。日本統治時代の堂々とした駅舎が残っている事もあるが、ここはホームを被せる様に作られているアーチ状の屋根と広々としたホームがお気に入り。昔ながらのアーチ状の屋根やホームが旅情を誘う。
台南車站にて |
台南車站 ホーム | 台南車站 駅舎 |
●遅めの昼食
まずは高雄までの乗車券を購入。予め乗車する列車を決めておこう。無事に自強號の乗車券を購入。
すでに午後3時を回ってしまったが遅めの昼食を取る。向かった場所はO氏とI氏のリクエストで、担仔麺の有名店「度小月」。とても美味しい担仔麺のお店である。
駅から15分程度ゆっくり歩いて到着。
中に入り早速注文。担仔麺と何皿か注文。もちろんビールは外せません(笑)
時間帯が3時半頃と中途半端という事もあり、店内は閑散としている。
そして暫く待つと担仔麺が到着。
いただきまーす!うん、旨い!新營で昼食を我慢した甲斐がありました!
但仔麺 | 一品料理も頂く |
今度はビーフン | ごちそうさまでした! |
●台南観光
I氏は台南付近の駅巡りをしたいという事で一時的に別行動となり、食後はO氏観光タイム。台南付近の駅巡りをしたいという事で一時的に別行動台南は古くから栄えた街と言う事もあり旧跡が多い。また、日本統治時代の建物も多く残されていて、例えば消防署や警察署は日本時代の建物がそのまま使われています。
既に午後4時を回っている為、見られる場所は1箇所と決め、今回は赤崁樓(Chikanlou)を訪れる。赤崁樓は1653年、当時台湾を統治していたオランダ人により建てられた政治拠点。O氏はここを第1に見てみたいという希望、そして私は前回、時間の都合で見られなかった場所と言う事でお互いの希望が見事に一致!
赤崁樓、名前の通り赤い瓦や柱が多用されており、建物として美しい。
入口で入場券を購入して見学。
南国らしく椰子の木に囲まれて建物と周囲の雰囲気もとても良い。あっという間に時間が過ぎてしまう。
台南市内散策 |
赤崁樓 | 赤崁樓(角度を変えて撮影) |
赤崁樓へ入りましょう | 赤崁樓より下を望む |
●台南車站に戻る
赤崁樓を見終わると、時刻は既に午後5時。
列車は午後5時54分の列車のため、多少余裕があるが、もう一つ回れる時間は無い。
と言う訳で、散歩がてら史跡を経由しつつ台南車站に戻る。
警察署 建物が南国らしい | 国立台湾文学館 重厚な建物だ。 |
消防署 | 台南車站に戻ってきました |
●高雄へ
台南車站でI氏と集合して早速改札内に入る。列車は日曜日の夕方という行楽帰りの時間と重なり満員状態。立席もかなり居る状態。予め座席を予約しておいて正解だった。我々が予約した座席には既に無座票(立席乗車券)の人が座っていたが、乗車券を見せて席を交代してもらう。
台鐵、台湾国鉄の優等列車では立席券でも座席が空いていれば座って良いという暗黙のルールがあります。その為、予約した座席に既に座っている事が結構あるので、その場合は乗車券を見せましょう。速やかに座席を空けてくれます。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 | 運賃 |
台南17:54→高雄18:27 | 自強號 | 高雄 | 1025車次 | 107元 |
混雑した自強號は黄昏時の南台湾を快走!
午後6時半に高雄車站に到着。
混雑する車内 |
●再び洗濯
高雄到着後、一旦ホテルに戻り荷物を整理する。そして、私はI氏と一緒にコインランドリーへ向かう。昨日、私はO氏と洗濯したのだが、その時に洗い忘れたものがあったので、もう一度洗濯する必要に迫られてしまったのである(涙)
そして、O氏は展望ビルで夜景を見るとのこと。ああ、私もそちらへ行きたい(笑)
洗濯開始後、昨日と同様、洗濯が終わるまで付近を散策。
今日はI氏のリクエストで高雄電気街へ向かう。歩いて10分も掛からない。
再びコインランドリーへ | 高雄電気街 |
●待ち合わせ失敗!
洗濯終了後、ホテルの部屋に洗濯物を置いてから夕食へ出発。O氏は既に到着しているらしいので、我々も急いで向かう。ホテルの近くでタクシーを捕まえて待ち合わせ場所へ急いで向かう。
そして目的地に到着後、早速、O氏を探すが全然見つからない。
建物の名前も番地は間違っていない。
O氏に電話して場所の確認をする。すると、勘違いが発覚!
目的地はレストランだったのだが、私はホテル付属のレストランと勘違いしていたのであった。つまり同名のホテルとレストランが存在したのである。これは、やられた。
●中華のち洋食
これから再度、我々が移動すると、お店の営業時間的に厳しい。仕方ないので、夜遅くまで開いている店に変更。今日検討した店から夜遅くまで開いている店をチョイスする。そして相談して決まったのが洋食屋。台湾で洋食、偶には良いだろう。
今度は無事に待ち合わせに成功!
既に時刻は9時!早く夕食を頂こう!
予約もしていないが、既に夕食時間が過ぎている事もあるのか、待たされる事もなく席に通される。
これは嬉しい!
ステーキセットを注文。台湾でステーキ、どんな感じだろうと思っていたら、肉厚もあり、旨い!
最後にデザートとしてケーキとスイカを頂き夕食終了。とても満足できる食事でした。
洋食屋へ |
では、中へ! | 前菜 |
メインディッシュ!旨っ! | 最後にデザート |
今日はさすがに疲れているのでタクシーで帰ろうとするが、店を出ると丁度バスが来る。しかも、このバス、高雄車站へ行くではないか!このルートだったら、適当に降りれば良いだろう。
この目論見は見事に成功!ホテルの近くのバス停で下車できた。タクシーなら1人40元以上しただろうが、バスなら1人12元。日本円にして100円弱と僅かですが、安く済みました!
そしてホテルに戻って就寝。夕食が遅かった為、ホテルに着いたら既に夜11時頃。
高雄滞在はこれで終了。明日は台北に戻る。
バスに乗車 | ホテル付近のバス停で下車 |