2008年7月20日(日)

●朝風呂
 今日泊まった宿は部屋の風呂に冷泉がきている。昨日は、公共浴場に行き、さらに酒を 呑んでしまった為、部屋の冷泉には入っていない。しかし、折角の冷泉、ここで入らない と勿体無い!という訳で朝から冷泉を楽しむ。確かに冷たいのだが不思議と体が冷えない。  部屋でも冷泉を十分に楽しみ、9時頃Check out。まずは朝食を食べるとしよう。

今日は晴天! 朝市の様子

●朝食
 蘇澳の町中にある朝市を散策する。道路の両脇に商店が並び、活気があって歩いている と楽しい。地元客を相手している店が多いのか、食材を扱う店が多い。そして、その一角 に何件かの食堂がある。その内1件の店に入って朝食を頂く。ワンタンメンを注文。  その後、別の商店で冷泉を使ったラムネを購入。冷えていて美味しい!

食堂に入りました ワンタンメン

●列車に乗り遅れ
 今日の行程は、まず平溪線の十分車站へ立ち寄り、その後、台北まで戻るというもの。 蘇澳車站へ行き列車に乗ろうとするが、丁度、列車が行ったばかり。うーん、タイミング 悪し!
 次の列車まで待合室で暫くの休憩。

蘇澳車站 次の電車まで暫く休憩

 約1時間後、ようやく出発。この時間、瑞芳まで行く優等列車が無いため、區間號(通勤 電車)の旅となる。ロングシートで2時間弱乗る事になる。なんだか、日本の静岡や東北 地方を旅しているようだ。
途中駅で徐々に乗客が乗り込んできて、車内は立席者も現れる。

樹林行き區間號 蘇澳新站方面を望む


乗車駅 → 下車駅 列車名 行先 列車番号 運賃
蘇澳新10:33→瑞芳12:22 區間號 樹林 2714 126元

●弁当
 とある駅に着くと「べんと~ぅ」を掛け声が聞こえる。僅かな停車時間であるが、お昼 が近い事もあり、弁当は結構売れている。そして、弁当を購入した人は通勤型車両(ロン グシート)にも関わらず弁当を食べる。なんだか仙台地区の電車に乗っているようだ(笑)
 そして、弁当を食べ終わった辺りに、係員がゴミを回収しにやってくる。よく出来てる なぁと関心!そして 列車は平溪線の列車の始発駅である瑞芳車站に到着。

ドア閉まりま~す! 車窓から美しい海を望む
途中、太魯閣號に道を譲る 瑞芳車站に到着

 瑞芳車站付近の食堂で昼食を食べようと思ったが、乗換え時間が少ない為、再び弁当の お世話になる事にする。今回の旅は弁当が多い。
 瑞芳車站のホームでは売り子が弁当を売っており、列車を待つ人が弁当を購入してホー ムのベンチで食べている。
 我々も同じく弁当を購入する。お値段60元。値段の所にシールが貼ってあるので、剥して みると「50元」と書かれていた。最近の食材の値上がりの影響だろうか。

瑞芳車站 駅舎 瑞芳車站 駅前の様子
瑞芳車站ホームにて弁当を購入 いただきま~す!

●台灣煤礦博物館
 弁当を食べ終え、暫くホームで待つと平溪線が到着。日曜日という事もあり、大勢の乗 客が乗り込み、あっと言う間に満員。大勢の立席者を乗せ、出発。

平溪線の列車が入線


乗車駅 → 下車駅 列車名 行先 列車番号 運賃
瑞芳13:02→十分13:26 區間號 菁桐 3215 平溪線1日乗車券使用

 約25分で目的地、十分車站に到着。我々も大勢の乗客と共に下車する。行楽シーズンの 上、台北からお手軽に日帰りできる事もあり、十分車站付近は行楽客で賑わっている。

 十分と言えば景勝地「十分瀑布」であるが、今回は「台灣煤礦博物館」へ行く。和訳す ると「台湾炭鉱博物館」だろうか。ここは、既に閉山となった炭鉱を博物館にしたものだ が、石炭を運ぶ為の炭鉱鉄道が動態保存されている。十分から瑞芳方面に線路沿いを歩く と左手方面に線路跡が伸びている。この先にあるのが「台灣煤礦博物館」である。

十分車站到着 十分付近は多くの行楽客で賑わう
引込み線跡を発見 まもなく台灣煤礦博物館入口

 入口で入場券(200元)を購入して中に入る。炭鉱は山の中にあるため、ちょっとした 登山を行なう。距離にして330mと大した事はないのだが、結構疲れる。運動不足か!?

台灣煤礦博物館入口 さて登りましょう!
炭鉱の施設跡を見ながら進む 登りきりました!

●十分のトロッコ
 階段を登り終えると、開けた広場に出る。ここから十分の町並みを見る事ができる。結 構、高いところまで登ったようだ。そして、広場にはトロッコ列車が停まっている。ここ から「台灣煤礦博物館」まで更に1,200m程あるが、トロッコ列車に乗って行く事ができる。 トロッコ列車の運賃は、200元の入場料に含まれている為、別途乗車券を買う必要は無い。

十分の町を見下ろす トロッコ列車

 列車は黄色い機関車に6両のトロッコが連結されている。機関車は石炭運搬に使ってい たものだが、電化設備(架線)撤去に伴い、パンタグラフからの給電からバッテリー搭載 に変更されている。

 乗客が集まったところで、「台灣煤礦博物館」へ向けて出発! おばちゃんが黄色い機 関車へ乗り込み、トロッコはゆっくりと動き出す。速度は殆どでないのだが、線路が貧弱 な為、左右に大きく揺れる!そして、線路の継ぎ目では上下に震動。スリルがあって楽し い!

まもなく出発! 草むらを行く
まもなく台灣煤礦博物館 台灣煤礦博物館到着

 「台灣煤礦博物館」に着くと、すぐに係員による説明が開始される。説明は中国語で行 なわれるが、係員の中に日本語が堪能な方がおり、我々はその人から日本語で説明を受け る。ここの炭鉱の歴史から始まり、石炭を掘ってから目的地までの輸送方法や、石炭を掘 る際に使用した道具など、一通りの説明をして頂く。そして、映写室でDVDを見る。

列車はすぐに折り返し 乗客を乗せて出発
石炭輸送の案内板 実際に使われた機材

 内容は炭鉱鉄道の動態保存に携わった方のドキュメンタリー。その登場人物の殆どが 「火車迷」(鉄道マニア)で、この鉄道遺産を残したい熱い気持ちが人々を動かし、今に至っ ている事がDVDで紹介されていた。また、炭鉱が現役だった時代の鉄道の映像も多く流れ、 架線から火花を豪快に散らしながら走行する機関車の姿を見る事ができた。電化設備だけ は撤去して正解だったと思う。

映像を見た限り、観光客を乗せるには危なすぎる...

資料館になっている元詰所 機材が並んでいる

●十分を走る列車
 博物館を見学した後は、再びトロッコ列車の客となり博物館の入口へ戻る。
この「台灣煤礦博物館」はとてもお薦め!十分を訪問した際は十分瀑布と共に訪れた い施設である。

折り返し前の機回し風景

トロッコ列車走行中!

 再び歩いて十分車站に戻るが、暫く列車は来ない。そこで、十分車站付近の商店街を散 策。商店街の真ん中に平溪線の線路があり、そこを時折、列車が通る。  このような線路は江ノ電を始めとして日本でもあるが、ここは速度も結構出して通過す るので迫力があります!

商店街を行く平溪線

●行楽シーズンの宿命
 十分から列車に乗り、瑞芳車站へ向かう。行楽シーズンだけあって、凄い混雑である。

乗車駅 → 下車駅 列車名 行先 列車番号 運賃
十分16:42→瑞芳17:07 區間號 八堵 3222 平溪線1日乗車券使用

 そして、平溪線の列車を瑞芳車站降りる。瑞芳車站が終点とばかり思っていたが、この 列車は乗客を乗せたまま出発する。あれ?と思い、行き先を確認すると、八堵行き!八堵 は基隆始発の列車にも乗る事ができる為、瑞芳より列車本数が多い。列車本数が多ければ、 それだけ選択肢がある。しかし、発車した後に気が付いても後の祭り。

平溪線到着 瑞芳車站到着

 気を取り直して改札口を出て台北までの乗車券を購入する。窓口にて次に出発する優等 列車、瑞芳17:58発の莒光號を購入しようとするが、既に座席は満席とのこと!仕方ない ので、17:46に出発する區間號の乗車券を購入する。
 この列車に乗っても後から発車する莒光號には抜かず、先に台北車站に到着する。この 區間號も混雑してる事が容易に想像できるが、座れないなら急行列車も通勤電車も変わらな い。

 瑞芳車站に入線してきた區間號は予想通り混雑しており、座る事ができない。そして、 その状態のまま台北車站まで続く。さすがに歩き疲れた後の1時間立席はしんどい。

乗車駅 → 下車駅 列車名 行先 列車番号 運賃
瑞芳17:46→台北18:50 區間號 樹林 2732 52元

樹林行き區間號入線 ようやく台北車站に到着

●今更買えても...
 混雑していた區間號を下車して、台北車站に降り立つ。すると2日前は閉まっていた台 鉄ショップが開いている!そして、中を覗くと、レジ前で時刻表が陳列されている。
 今回の旅は、初日の台鉄ショップがお休みで時刻表を購入できなかった為、駅の売店を 見つける度に時刻表の在庫を確認していたが、帰って来る答えは決まって「没有(無い)」

 やはり時刻表が手に入らないのは辛いと思っていたところである。
その時刻表をようやく見つける事ができた。しかし、今回の台湾旅行では、これ以上、 台鉄には乗らないので、今更買えても意味が無い。しかし、意味が無い事が判っていても 悔しいので購入するのであった(笑)

●宿探し
 既に時刻は夕方。早速、本日の宿を探す事になる。であるが、ここはサクッと済ませた い。駅近くにある宿を探す事にする。台北は知っている宿が何件かあるので、まずは、そ の中で一番駅から近い所へ行く。

 台北捷運(MRT)板南線に乗り、忠孝新生車站へ行く。この駅の出口の目の前にある 宿へ入る。空室はあるが、2,600元程する高い部屋しか空いていない模様。いつもだったら、 次のホテルを探すのだが、今回は2人で それ程高くならない事、そして、他の宿を探す 元気もない為、これで了承。
 部屋に入ると、確かに広い!

●火鍋
 宿で落ち着いてから夕食へ向かう。O氏と相談したところ、火鍋が良い!という事で一 致!しかもお腹も空いている事もあったので、食べ放題の火鍋店へ向かう事にする。そう と決まれば出発!

 今回行った店は、台北捷運で國父紀念館車站まで行き、そこから歩いて10分程の場所に ある「寧記火鍋店」

台北捷運に乗車 寧記火鍋店

 注文した鍋は真ん中で区切られており、1つが辛い鍋、もう1つが辛くない鍋。辛い方 の鍋は本当に辛い!そして、鍋には好きな具材を入れ放題!肉、野菜、海老などの具材を 頂く!辛いが旨い!

 そして、2人共 お腹がいっぱいになった所で終了。会計を済ませて、一旦宿のある忠 孝新生車站に戻る。

まずは乾杯!

肉到着 煮えてきました!
台北101を望む 國父紀念館車站に戻ってきました

●タクシーで夜市
 既に時刻は22時を回っている。そういえば、今回の台湾旅行では夜市へ行っていない! 今回、O氏は初めての台湾への観光旅行。台湾で夜市に行かないのは有り得ない!という 事で出発! 行く場所は、初めてならここ!という事で、台北で一番有名な士林夜市。

 しかし、既に満腹で酒も飲んでいる状態で混雑した台北捷運に乗るのは辛い。
で、近くのバス停で夜市方面へ向かうバスを探すが、どうやら今の時間帯は無いらしい。 仕方ない、タクシーを使うか!!

 交差点で停まったタクシーを捕まえて、

「士林夜市まで!!」

 タクシーは高架道路を飛ばし、あっという間に到着!!さすがタクシー!速い!!
既に時刻は22時半、さすが時間が遅いのか、既に店じまいする所もある。O氏は人の多さ に驚いているが、今日は時間が遅いのか、少ない方である。日曜日の夜市なんて、まとも に歩けない程混雑するので、普通に歩ける時点で空いている部類に入る。
夜市を一通り回り、美食街で買い食いしつつ、今回の台湾旅行最後の夜を楽しむ。

士林夜市(その1) 士林夜市(その2)
士林夜市 美食街 暑い夜は かき氷!

そして23時20分頃、劍潭車站より台北捷運に乗り、宿に戻る。

劍潭車站


2008年7月21日(月)

●空港へ!
 今日は日本へ帰国する日である。昼過ぎの飛行機に乗るため、さすがに観光する時間が ない。宿でゆっくり朝食を食べ、準備が整った所で、朝9時20分頃Check outする。

宿での朝食 宿の部屋より 緑が多い!

 まずは台北車站へ向かう。これから桃園國際機場へ戻る。バスだと渋滞するリスクが ある為、帰りも台灣高鐵(台湾新幹線)に乗って帰る。行き続いて帰りも自由席を購入。 始発駅で確実に座れる為である。
 改札へ入りホームへ降りると、すでに列車が入線している。列車番号を慎重に確認して から乗車。高鐵桃園を通過する列車もある為、間違えると大変だ。
我々が乗車した0423列車、着席した時は空席が目立っていたが、続々と乗客が乗り込んで きて出発間際には、ほぼ満席。自由席利用者は多いようだ。

 台北車站出発後、20分で目的地 高鐵桃園車站に到着。下車時、デッキから指定席車両 を見ると、なんと、がらがら!自由席は満席なのに対し、指定席はガラガラとは!この差 は凄い。

台北車站 到着 台北車站 台鉄切符売場
0423列車に乗車 清掃中
乗り込みました 高鐵桃園車站に到着

 この列車の乗車率だけで判断するのは乱暴な気もするが、台湾では自由席の需要はとて も多そうだ。自由席は時間の縛りも無く、気軽に乗る事ができる。乗りたい時に乗れて、 気軽に長距離を素早く移動できるのが高速鉄道の魅力。
 例え座席が空いていなくても立ち席を我慢すれば移動は可能。これは、飛行機では絶対 実現不可能な鉄道の素晴らしいところである。

乗車駅 → 下車駅 列車名 行先 列車番号 運賃
高鐵台北10:06→高鐵桃園10:26 台灣高鐵 左營 0423 110元

高鐵桃園車站を出ると既に空港行きのバスが停車している。サクッと乗車して空港を目指 す。

リムジンバス


乗車 → 下車 系統 行先 運賃 備考
高鐵桃園→桃園國際機場 統聯客運 705系統 桃園國際機場 30元 直通バス

●通路側
 空港到着後、早速check in、いつも通り、窓際の座席を希望するが、なんと満席!通路 側の席となってしまう。うーん残念。
 その後、出国、手荷物検査を済ませて搭乗口へ向かう。元々余裕のある行程だったので、 まだ11:30、搭乗時間の12:30まで、あと1時間ある。空港内で時間を潰す。
 搭乗口付近に本屋があるので、本を購入。これで退屈しない。さらに空港内を歩くと、 ゲーム専門店を発見。入口に大型のガンダムの模型が展示してあったり、PS3のゲームが 展示、販売されていたり。ここは秋葉原か?と思ってしまう(笑)

空港内にあるゲーム専門店

成田行き NH1082便

●帰国
 窓際が取れなかっただけあり、機内はほぼ満員。機材は767-300。

出発空港 → 到着空港 航空会社 便名
台北13:00 → 成田17:10 全日空 NH1082

 成田空港到着後、入国、税関を済ませた後、リムジンバスで帰宅するO氏とお別れ。こ ちらは成田エクスプレスの乗車券を購入する。次の便が大船行きで新宿まで行かない為、 東京駅まで購入する。飛行機に続いて、またしても窓際は無いらしいので通路側で了承。

 そして、乗車券・特急券を持ってホームへ向かう。
列車に乗り込み、車内アナウンスを聞くと「指定席は満席です」とのこと!なんと満席間 際だったらしい。

乗車駅 → 下車駅 列車名 行先 列車番号
成田空港17:43→東京18:47 成田エクスプレス40号 大船 2040M

東京駅で成田エクスプレスを降り、東京駅で夕食を食べてから中央線などで帰宅するので あった。(完)

機内食 東京駅構内で夕食


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