4月29日(日)
●早起き
朝5時頃に起床。5:30過ぎにCheck outする。ホテルの最寄り駅である南浦洞驛より釜山
驛まで地下鉄で移動する。
南浦洞(Nampo-dong, 111) → 釜山(Busan Station, 113) 地下鉄1号線
釜山驛には6時前に到着。ここまで早起きしたのも、今日は一気にソウルまで行き、さ
らにDMZ(非武装地帯) Tourに参加する為である。本来の行程としては明日4月30日(月)に
DMZ Tourに参加したかったのだが、明日はDMZ Tour自体が定休日になって参加する事はで
きない。そこで、行程的にハードになるが今日行く事にした。今日、DMZ Tourに参加でき
るようになったのも、これから乗車する韓國高速鐵道(Korea Train eXpress, 以下「KTX」)
のおかげである。釜山~ソウル間、約400kmを最高速度300kmで走行し3時間弱で結ぶ。
まだ早朝 | 南浦洞驛前 |
釜山驛 到着 | 駅構内に入りました |
釜山驛 電光掲示板 | 釜山驛 改札口 |
●韓国縦断!
釜山驛で朝食を購入して、ホームへと向かう。「KR-PASS」を自動改札機に投入。今日
から「KR-PASS」を使い始める事になる。ホームには既にKTXが停車していて乗客を待って
いた。
乗車駅 → 下車駅 | 列車種別 | 行先 | 列車番号 |
釜山06:20 → ソウル09:12 | KTX | ソウル | 108 |
列車は定刻通り静かに発車。ソウルを目指す。
釜山から東大邱(Dongdaegu)までは在来区間を走行。暫くは京釜線の田園風景を眺める。列 車の旅をしていると実感。
東大邱(Dongdaegu)より高速新線に入る。速度も徐々に上がり、最終的に295km/hまで速度 が上がる。さすがに速い! 列車は定刻通りにソウルへ到着。
韓國高速鐵道(KTX) | 「韓國高速鐵道」と書かれている |
釜山驛 駅名板 | いざ、車内へ! |
車内の様子 | 車内の旅客案内 |
高速運転中! |
295.4kmにて走行中 |
ソウル到着 | 開放感あるホーム |
ソウル驛からは京義線に乗り換え、さらに北上し臨津江驛を目指す。「臨津江」という
地名の英語読みとハングル文字を知らない為、英字とハングル文字が表示されている電光
掲示板を見ても判断できない。うーん困った。
時刻表がないと辛いと判断し、駅のキオスクで購入する。時刻表に掲載されているだろう
路線図を見れば位置的に目的地が判断できる事を期待。購入した時刻表にはハングル文字
の他、漢字も併記されている!これは嬉しい!! これで「臨津江」のハングル
文字が判る為、電光掲示板を判読する事ができる。ちなみに「臨津江」の英語読みは
「Imjingang」である。
臨津江(Imjingang)方面の列車は意外と多く、1時間に1本程ある事が判明。次の列車は
9:50発である。電光掲示板で発着番線を確認し、ホームへと向かう。既に発車3分前である。
急いで列車が待つホームへ向かう。
乗車駅 → 下車駅 | 列車種別 | 行先 | 列車番号 |
ソウル09:50 → 臨津江11:09 | Commuter | 臨津江 | 2009 |
列車に乗り込むと、すぐに発車する。臨津江へ向かう。列車は新興住宅地を進んでいく。 途中、白馬驛等、日本にもある地名を通る。ソウル近郊の白馬驛はリゾート地ではなく、 新興住宅地の中にある駅である。
この路線、これだけの住宅地があるのに、この路線は単線非電化で1時間に1本しかない。 さすがに、これでは輸送力不足なのか、複線電化工事が行われている。
臨津江驛の数駅手前の汶山驛より先は完全な田園地帯になり、電化工事も行われていない。 どうやら電化工事は汶山驛までのようである。そして汶山驛を出発して約10分後、 臨津江(Imjingang)驛に到着する。臨津江驛は1面1線の簡素な駅である。
釜山からソウル、そして臨津江と韓国を一気に縦断した事になる。
白馬驛 | 新興住宅地にある韓国の白馬驛 |
新興住宅街を行く | 車庫建設中? |
電化工事中の汶山驛 | 汶山驛を過ぎると田園地帯に |
臨津江(Imjingang)驛到着 | 簡易的な出口 |
●DMZ(非武装地帯) Tourに参加
臨津江驛まで来たのは、DMZ Tourに参加する為である。早速、DMZ Tour参加窓口を探す
べく改札口を出る。すると、改札口の片隅に窓口を発見!すぐに列に並ぶ。
窓口でPassportと乗車券(KR-PASS)を見せ、Tour代金 11,200Wonを支払うとTour参加
証を受け取る。参加証には紐が付いていて首に掛けられる様になっているので、首に掛け
る。尚、今回、我々が申し込んだTour内容は以下の通りである
1.臨津江驛から指定された列車で国境の駅「都羅山(Dorasan)」へ行く
(その為、このTourに参加するには都羅山驛までの乗車券(往復分)が必要。
Tour申し込みの際、我々が乗車券(KR-PASS)を見せたのはその為)
2.都羅山驛よりTour Busに乗り込む。実質的なTourはここから
3.第3トンネル見学(北朝鮮が韓国侵攻の為に掘ったトンネル)
4.都羅山展望台見学(展望台より北朝鮮を望む事が可能)
5.お土産屋連行(笑)
6.都羅山驛へ戻りTour終了
Tour参加手続きが終わったあとは、暫く駅周辺を歩く。臨津江驛から少し北へ歩いた所
に公園みたいな所があり、そこには戦車や戦闘機が展示されている。さすが国境付近に来
た事を実感する。
しかし、もう少し先に進むと、遊園地にあるようなSLや、さらには遊園地のアトラクション
まで存在する。全然緊張感が無い。ここは軍事境界線付近だよね?と周りの人に確認したく
なる(笑)
また、アトラクションの他にSLが展示されており、SLの先頭にある車止めには
「LET THE IRON HORSE RUN AGAIN」 (鉄馬を再び走らせよう)
と書かれている。SLが再び走る日は来るのだろうか?
SLが展示されている場所の先にも展望台等があるが、12時になり、列車の発車時刻が
近づいて来たので戻る事にする。駅に戻ると人が並んでいる。暫くすると軍人がやってき
て、臨津江12:23発の列車に乗り込む手続きが始まる。我々も並びTour参加証を見せると、
まだ待っていろという仕草を取る。
あれ?おかしいな。よーく調べてみると、我々が乗車する列車は13:23発である事が判
明!あと1時間あるじゃん!!
が~ん、やっちまった(笑)
DMZ Tour 窓口 | 臨津江(Imjingang)驛 駅舎 |
臨津江驛 駅構内 | 臨津江驛 駅前の通り |
戦車の展示 | SLの展示 |
LET THE IRON HORSE RUN AGAIN | SLの先には展望台が |
遊戯用SL「Peace Train」 | 国境付近の遊園地? |
再び戻って展望台等を見ようと考えたが、同時にお腹も空いてきた。ここは食欲を満た
すことを優先させ、臨津江驛前にある食堂で昼食を採る事にする。食堂に入り、うどんを
注文。淡白な味わいで、ちと物足りない。
食後は駅に戻り暫しの休憩。発車時刻が近づくと再び軍人がやってきて手続きが始まる。
今度は通る事ができ無事に改札口を通る。ホームには臨津江驛の駅名板があり、それには
平壌までの距離が書かれている。ここは、もう国境なのである。
ホームで暫く待つと都羅山(Dorasan)行きの列車が到着。列車はソウル始発の為、手前
で乗客を全員下車させてから再び動き、我々が待つ場所で停車する。もちろん、軍人が監
視しており、臨津江驛で下車した乗客が都羅山行き列車に乗る事はできない。
乗車駅 → 下車駅 | 列車種別 | 行先 | 列車番号 |
臨津江13:23 → 都羅山13:28 | Commuter | 都羅山 | 2013 |
わずか5分の旅であるが、都羅山(Dorasan)は遠い。それは都羅山が民間人統制区域内 にある為である。簡単には訪れる事ができない。列車は臨津江(Imjin River)を超え民 間人統制区域へ入る。暫く走ると都羅山驛に到着。国境の駅という位置付けだけあって、 立派なホーム、駅舎を備えている。列車を降り、いよいよTour開始である。
昼食 うどん | ご馳走様でした |
臨津江より都羅山を望む | 駅名板 平壌まで209km |
列車到着 | 軍人による監視 |
この列車は都羅山行 | 車内の様子 |
臨津江(Imjin River)を渡る | 都羅山驛に到着 |
●DMZ Tour開始!
駅前に何台もバスが停まっている。どれに乗れば良いか迷うが、係員に参加証を見せな
がら歩くと、乗るバスをジェスチャーで教えてくれる。バスに全員が乗り込んだ後、すぐ
に発車。まずは第3トンネルへと向かう。
このTour、ガイドさんは添乗しておらず、女性の運転士が運転士ながらマイクで案内す
る。乗客は我々以外、皆韓国人。無論、言葉も韓国語のみ。英語案内も一切無し。その為、
何言っているか、さっぱり判らない。ま、11,200WonのTourなので仕方ない。日本語Tour
に参加した時点で何倍にも跳ね上るのだから。
バスは第3トンネルに到着。まずは、貴重品以外の荷物をロッカーに預ける。トンネル
内は撮影禁止の為、デジカメ等も預ける。さらにヘルメットをかぶった上、ケーブルカー
に乗車する。ここから一気に第3トンネルがある場所へ下る。ケーブルカーは急勾配、か
つトンネルが狭く頭をぶつけそうである。
北朝鮮が掘ったとされるトンネル内を歩く。トンネル内も天井が低く、うっかりすると
頭をぶつける。トンネルの先は再び侵攻されぬ様、コンクリートで固められている。トン
ネル見学後、再びケーブルカーに乗車して地上に戻る。
ケーブルカーの次は資料館を見学するのだが、我々がケーブルカー乗り場でゆっくりし
ている内に団体が皆移動してしまい、はぐれてしまう。暫く探している内に我々が属する
団体発見できたが、その時は資料館の見学を終え、映写室で映画を見ていた。韓国人、結
構せっかち?
我々は途中から映画を見たが、映画の内容を一言で表すと
「南北朝鮮を統一しましょう」
という感じか。DMZ付近は自然保護区や公園を設置するような話だったと思う。現在の
情勢、現実を見ると乖離が著しい。映画が終わるとバスに戻り次の目的地を目指す。
次の目的地までの車内で、運転士があるかけ声をした。すると、車内の乗客が一斉に大
声で返事をする。言葉が判らないので、何を言ったのかは不明だが、なんとも体育会系な
ノリである。
駅前よりバスに乗り込む | 第3トンネル付近にあるオブジェ |
ケーブルカーでトンネル内部へ! | 資料館にて |
第3トンネルの次は都羅山展望台を見学する。ここからは北朝鮮を望む事ができる。し
かし、今日は靄があり、よく見えない。また、ここは写真撮影に制限があり、展望台手
前の線の先では撮影が禁止されている。しかし、Google earthが使え、家庭にいながら北
朝鮮の国土が見る事ができる現代で、このような撮影を禁止してもあまり意味が無い気が
するのは私だけでしょうか。
都羅山展望台の見学を終えると、お待ちかね?お土産屋に連行される。お土産屋に通さ
れると、バスはすぐに出発。つまり、バスに戻ることはできなくなる。乗客の中にはお土
産屋に併設されている食堂に入り食事を行う人もいる。結構待たされるのか!?
食事をしようにも食堂のメニューがすべてハングル文字で書かれている上、集合時間が
良くわからない為、断念する。お土産屋で適当に食料を購入して飲み物を飲みながらO氏
と談笑することにする。
O氏と談笑している内にバスが戻ってくる。バスの到着後、バスに乗り込む。全ての乗
客が乗り込みとすぐにバスが発車。バスの発車の際の確認は殆ど行われない。バスの発車
の際に居ない場合、乗り遅れる可能性も考えられる。
お土産屋を寄った後は都羅山驛に戻るだけである。都羅山驛到着を以ってツアーが終了する。
黄色線より先は撮影禁止 | 線の内側より望む |
●都羅山驛
都羅山驛に戻り、次の列車を待つ。この駅からは1日3本しか列車が無く、次の列車は
最終列車である。つまり、乗り遅れると大変な事になる。
都羅山の駅待合室は工事を行っている。工事中だからだろうか、待合室の隣にある部屋を
見る事ができる。部屋の内部はかなり広く、出国審査場のような雰囲気がある。
「出国」の案内板もあるので多分そうだろう。また、改札口には「平壌方面」の乗り場案内もある。
国境の駅としての準備は着々と進んでいる。果たして、これらの設備が実際に使われる日は
来るのだろうか...
発車時刻が近づくと改札が始まる。行きと同様に軍人による確認が行われる。帰りもあ
っさりと確認終了。改札を通りホームへ向かうと、ソウル行きの列車が停まっている。こ
れに乗り込みソウルへ向かう。
乗車駅 → 下車駅 | 列車種別 | 行先 | 列車番号 |
都羅山16:43 → ソウル18:14 | Commuter | ソウル | 2028 |
都羅山驛 駅舎 | 都羅山驛 駅前風景 |
広い駅構内 | ユーラシア大陸鉄道路線図 |
出国の案内板 | 出国案内板の先にある部屋 |
出札口 | 平壌方面乗り場 |
●宿にチェックイン
始発駅では全員座る事ができたが、徐々に混んで来る。さすがに新興住宅地である。乗
客もそれなりの数になる。座れない人も現れ、ソウル駅に近づくと、結構な立席者も出て
くる。混雑した状態で列車はソウル驛に到着する。
ソウル驛到着後、早速、今日の宿へ向かう。ソウル驛より地下鉄に乗り隣の駅へ向かう。
ソウル(Seoul, 426) → 會賢(Hoehyon, 425) 地下鉄4号線
(3桁の数字は地下鉄の駅に振られている番号)
ソウルの地下鉄は釜山と同様、IC乗車券「T Money Card」があるので早速購入する。
しかし、窓口には長い行列ができていて購入するには時間が掛かりそうである。ソウル驛
のように大きな駅では長い行列ができているが、他の駅ではすぐに買えると判断。ホテル
の最寄り駅である會賢驛まで乗車券を購入して行き、會賢驛到着後、窓口にてIC乗車券を
購入することにする。そして、目論見どおり、會賢驛の窓口には誰も並んでなく、
IC乗車券の購入に成功!
今日のホテルは駅から近く、すぐに到着。check-inして部屋のKeyを受け取る。この宿に
は2泊滞在する。そして、今日の宿も日本語OK!
部屋はオンドルをチョイス!オンドルは床に布団を敷いて寝るスタイルである。
ホテルの部屋で靴を脱いで横になれると海外に来た感じがしない(笑)
ソウル驛到着 | ソウル驛 駅舎 |
ソウル駅前の風景 | オンドル部屋 |
●ソウルの夜
ホテルで暫く休憩した後に夕食へ向かう。ガイドブックを頼りに目的の店へ向かう。地
下鉄で向かう。O氏との相談の上、今日は私の希望であるチゲを頂く事になった。
會賢(Hoehyon, 425) → 忠武路(Ch'ungmuro, 423) 地下鉄4号線
忠武路(Ch'ungmuro, 331) → 東大入口(Dongguk Univ, 332) 地下鉄3号線
目的のチゲ料理屋は東大入口驛のすぐ近く。しかし、地図に記載されている場所に目的
の店は無く、別の店になっている。すると店主らしき人が近づいてきて「前の店から名前
が変わった」との事。そんな事がありえるのか?という疑問もあり、別の店を探してみる
事にする。チゲというハングル文字を覚え、看板を見て回るが、チゲ料理を見つける事が
できない。
先程の名前が変わったと言う店は、チゲがメインである事は変わっていない。という
訳でO氏と相談の上、その店で食べる事にする。まずはビールと部隊チゲ(ブデチゲ)を
注文。部隊チゲを注文するとインスタント麺を入れるか?と聞かれるので、入れてもらう
事に。
注文して暫くすると、部隊チゲが登場!そこに麺をポンと上に載せる。暫く待つと鍋が
赤色に染まる。
頃合を見て、頂きま~す! 旨い!!そして、麺もチゲと合う!あっという間に完食!
で、O氏と、もう少し食べられるという話をする。すると、第2弾行く?という話になる。
酔った勢い(?)で今度はキムチチゲを注文!あ~やっちまった(笑)
O氏の大活躍で第2弾も完食!これでもか!という程、チゲ料理を堪能してしまった。
ていうか、苦しい(笑)
東大入口(Dongguk Univ, 332) → 忠武路(Ch'ungmuro, 331) 地下鉄3号線
忠武路(Ch'ungmuro, 423) → 會賢(Hoehyon, 425) 地下鉄4号線
チゲを楽しんだ後は地下鉄で来た道を戻りホテルへ。食べ過ぎたという事もあり、部屋
では宴会を開く事もなく就寝。
部隊チゲ | 麺をポン!と載せる。これが旨っ! |
完食! | じゃ~ん!第2弾登場(笑) |
キムチ チゲ苦戦か!? | 何とか完了! |
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