●Prologue
 今年のGWは何処へ行こうか?
3月末に香港へ行き、結構お金を使っている事もあり、4月中旬になっても具体的に結論 が出なかった。しかし、折角のGW、何処にも行かないのはありえない。
 計画が具体的に動き出したのはGWが2週間前に迫った4/15、大学の後輩O氏とGWの 話をした時に突然動き出す。O氏に

「GWの予定は?」
と質問すると
「決まってない」
という回答が。ふと私の頭にお手軽なGW企画がよぎった。

「じゃ、韓国へ行って焼肉でも食べない」
と言うと。
「いいよ」
と即答。善(?)は急げという事で、早速旅行会社へ行き、航空券(成田~ソウル)の空席 確認を行う。
 すると、希望日程の格安航空券は既に満席である事が判明。旅行出発日まで2週間を切っ ているので、時期的に早割り系の航空券も買えそうにも無い。仕方なく一旦保留とする。
やっぱり繁忙期、2週間前では、どうにもならないのか。

 韓国行きを諦めつつある状況であったが、4/20に会社の同僚と本場韓国風の焼肉屋へ飲 みに行く。この時食べた肉がとても美味しく、再び韓国へ行きたくなる。相変わらず単純 な考えである(笑)
 家へ帰ると早速検討開始。成田からソウルまでの飛行機が駄目なら、別の方法がある筈。 そう、韓国なら博多から高速船で行けば、約3時間で釜山まで行く事ができる!また、こ の高速船の往復乗船券と韓国鉄道公社(KORAIL)の鉄道が5日間乗り放題のパスがセット になった「コリアレール&ビートルパス」が28,000円で販売している事が判明!これなら 安く行ける!
 次に東京~福岡間の移動を考える。こちらはANAの「いっしょにマイル割」を充当。G W直前にも関わらず空席もあり、あっさりと予約できてしまう。

 そして旅行1週間前を切った4/22。東京~福岡間の往復航空券、博多~釜山間の往復乗 船券、及び最終日以外の宿の手配まで完了。韓国旅行が決定する。出発までの1週間、韓 国語の勉強等を行う、つもりであったが、大方の予想通りできずじまい(笑)
あとは、直前に購入した「旅の指さし会話帳 韓国編」と韓国語辞書が入った電子辞書で 頑張るとしよう。


4月28日(土)
●出発
 朝4時前に起床し、羽田空港を目指す。最寄の駅より始発電車に乗り込む。この電車で 渋谷まで行き、そこから山手線に乗り換える。山手線は朝から混雑しているが、大きな荷 物を持っている人が多い。ついにGWが始まったと実感する。品川で大きな荷物を持った 人と同じ様に京急へ乗り換え。朝早いのに羽田空港行きの快速特急が走っている。羽田空 港行きと言う事もあり、殆どの人が大きな荷物を持っている。
 羽田空港到着後、早速チェックイン。自動チェックイン機で往復分の航空券を受け取っ た後、手荷物検査を受けて待合室へ向かい搭乗時間を待つ。

 羽田06:25 → 福岡08:05 ANA 981

飛行機は定刻に離陸。福岡到着まで暫しの休息。

渋谷駅到着 まだ5時前
渋谷から山手線に乗車 品川から京急 快特に乗車
羽田空港に到着 ホームの様子
第2ターミナルに到着 まもなく搭乗

●前倒し
 福岡に定刻で到着。ここから博多港へ行くのだが、まずはInformationの係員で博多港 への行き方を聞く、すると博多港へは地下鉄で博多駅まで行き、そこからバスで行くとの こと。福岡空港から直通の交通機関は無さそうである。係員に言われた通り地下鉄に乗り、 博多駅まで行く。
 博多駅到着後、バスターミナルへ行き、同様にして博多港への行き方を確認する。する とバスターミナルでは無く別の乗り場から出ている事が判明。地図を貰い、言われた場所 へ向かう。係員さんの親切な対応に感謝感謝。バス停に着くと、博多港へ行くバスがすぐ 到着。早速乗車して、博多港を目指す。
 当初、飛行機が遅れることを想定して昼頃の便を予約していたが、思ったより早く着いて しまった。これなら、予定より1本前の便に間に合いそうである。1本前の便に乗船可能か を確認すると、空席があればOKとの事。
座席を確認してもらうと、空席がある事が判明!1本前の便に振り替えてもらい 「コリアレール&ビートルパス」を購入。

博多港行きのバス 博多港ターミナル

●両替
 切符売場の隣には韓国系の銀行あり、案内板によると韓国と同じレートで両替している との事である。両替手数料等を考えると若干レートが悪いかもしれないが、ここで両替す る事にする。窓口で両替すると1万円分のWonが入った封筒が出てきた。なんとも手際が 良い。
ちなみに1万円当りのレートは

10,000円 → 75,000Won

である。私の認識では1円 → 10Wonという認識があったので、随分円が弱くなったと感 じる。
 出国審査が始まるまで席に座り、荷物を整理しながら待つ事に。そういえば、博多空港 到着から、殆ど待ち時間無しに博多港に到着した為、全然休憩していない事に気が付く。 もの凄くスピーディな展開である。ここでようやく小休止する。

●JRで釜山へ
 出航40分前に出国審査が始まり列に並ぶ。Immigrationはこじんまりしており、あっさ りと終了。出国審査を終えると免税店がお出迎え。と言ってもお土産屋っぽい雰囲気。こ こで免税価格のビールを購入。350mlのビールが150円で買えるのも免税価格ならでは。と りあえず3本買っておく。日本の缶ビールが3本で450円。安い!
 免税店の隣には待合所があり、ここに出航案内が掲出されている。表示内容は
 ・出航時刻
 ・行先
 ・船会社名
が記載されている。今回、我々が乗るビートル号の船会社はJR九州である。JRで海外 まで行くのは違和感を覚える。
 出航時間になり、ビートル号に通される。定員約200名の船なので思ったより小さい。見 た目、かなり速そうである。船内はJR九州のテイストが随所に散りばめられた内装。一 見、JR九州の特急に乗ったような錯覚さえ覚える。
船内では安全の為、シートベルトを締めるようにアナウンスが入る。船でシートベルト、 高速船ならではの案内である。また、同時に
「鯨等の海生生物が多く出没する箇所で減速する為、10分から15分程度遅れる」
とのアナウンスがある。到着が若干遅れるが、既に予定より1便前倒しで行程が進んでい る為、特に問題は無い。

 博多港10:15 → 釜山港13:10 JF109

 船は定刻に出航。静かに釜山を目指す。船は速く、しかも揺れが小さい。とても安定し て航行している。出航後暫くすると、ワゴンサービスが始まる。雰囲気はまさに特急の 車内販売である(笑)
 また、今回は船での移動の為、携帯電話の電源を切る必要が無い。何処まで使えるかを 確認してみたが意外と入る。また、本土から離れると一旦圏外になるが、対馬付近で再び 電波が入るようになる。対馬付近を航行するおかげで博多出航2時間後にMailのやりとり が可能である。そう、気分は国際通信(笑)

出国審査の列に並ぶ JR九州で釜山へ

ビートル号

ビートル号乗船口 船内の様子
出航しました 高速船とすれ違う

●釜山到着
 釜山には20分弱遅れて到着する。釜山の入国審査、税関をあっさり終え、釜山港を出る。 まずは釜山驛へ行くべく最寄の地下鉄駅へ目指す。しかし、場所が判らない。 どうしようかと検討していると、釜山驛へ向かうバスが到着する。
これに乗ってしまおう!と、とっさに判断する。
 運賃は900Wonである。しかし、私自身、小銭を持っていない。港の売店で飲み物を購入 して小銭を持っているO氏に纏めて運賃を支払ってもらう。運賃箱に2,000Won入れると、 運転手が機械を操作して200Wonのおつりを出してくれる。海外のバスでおつりが出る! ちと感動。ちなみに、5,000Won等の紙幣しか持っていなくても運転士が1000Won札に両替 してくれる。
 10分足らずで釜山驛に到着。ちなみに地下鉄の運賃は1,100Wonするので、釜山港から釜 山驛へ向かうにはバスが一番安く、快適かと思います。

釜山港へ入港! 釜山港の様子
別のビートル号が停泊中 釜山港に到着
JRコンテナ 海外で初めて見る 釜山港ターミナル

釜山驛行きバス

●鉄道乗車券入手
 釜山驛では、コリアレールパス(以下「KR-PASS」)を入手する。我々が博多港で購入 した「コリアレール&ビートルパス」に付いているKR-PASSは引換券になっていて、そ のままでは使用できない。釜山驛の窓口にてKR-PASSに引き換えてもらう必要がある。駅 構内のInformationにて引き換えできる窓口を教えてもらい、指定された17番窓口の列に 並ぶ。窓口には
「Foreign Tourist Ticketing」
と記載されている。まさに外国人用の窓口である。我々の順番になり、KR-PASSを引き換 える様、英語で申し出ると、
日本語で
「今日から使いますか?」
と返ってくる。もしかして、日本語OK?
 言語を日本語に切り替え、今日から使用できる「KR-PASS」を発券してもらい、あっさり 手続き完了する。日本語でやりとりできるのは、とても楽である。ちなみに発行された 「KR-PASS」は磁気券になっていて、自動改札機を通る事ができる。

釜山驛 17番窓口に並ぶ

●昼食
 「KR PASS」を入手した後は遅めの昼食を取る。釜山驛コンコースの上はフードコートに なっているので、そこで食べる事にする。
 フードコートの入口でオーダーすると、番号付きのレシートを受け取る。暫くすると調 理場付近にあるディスプレイで番号が表示され、取りに行くシステム。結構ハイテクで ある。
 今回は夕食を食べる事を考慮して軽めにラーメンを頂く。日本でも売っている「辛ラー メン」そのままの味。

辛ラーメン ご馳走様でした

●自動券売機のコツ
 昼食を終えたので、次に宿に向かうことにする。今日の宿へは地下鉄で向かう。釜山の 地下鉄は韓国鉄道公社(以下「KORAIL」)の釜山驛前にある。階段を下り、まずは乗車券 の購入。運賃は1,100Wonである。自動券売機にて乗車券を購入しようとすると、中々お札 を受け付けない。困った。こういう時に限って1,000won札は1枚しか持っていない。(釜 山の地下鉄の自動券売機は5,000Won札, 10,000Won札を受け付けない)
 すると、係りのおじさんが寄ってきて購入してくれる。紙幣を一旦くしゃくしゃにして から、自動券売機に入れると見事に認識!しかし、おじさんは、そのまま何も聞かずに1, 300Won区間の乗車券を購入。いやいや、私が欲しいのは1,100Won区間なんですけど...
ま、誤差300Won、約40円の為に払い戻し&再度乗車券の購入するのは面倒なので、そのま ま乗る事にする。ちなみに乗車券の形状は欧州の乗車券に似ている。

地下鉄 釜山驛

地下鉄入口 (上)釜山地下鉄の乗車券
(下)フランス Strasbourgの乗車券

●運休!
 乗車券を購入した後、早速乗車する。改札口を通った後に重要な事に気が付く。
「逆の方向の方へ入ってしまった(汗)」
 実は、釜山の地下鉄の改札口は方向別に分かれていて、逆の方向の列車に乗る為には 一旦改札口を出る必要がある。改札口へ行き係員に事情を説明しようとしたが、こういう 時に限って係員が居ない。
これではホテルのある駅へ行く事ができない。うーん、困った。

 O氏と相談して、ホテルに行く前に何処か別の場所を観光する事にする。幸いにして 逆方向は街の中心部方面となっている為、観光する場所は幾らでもある。
 次の電車を待っていると、突然、放送が流れる。我々には何を言っているのか判らない が、乗客がぞろぞろと階段を登り、改札口の方へ向かっている。しかも、しつこい位繰り 返し放送している。もしかして運休?
 改札口へ向かうと、先程は居なかった係員が立っており、乗客を改札口の外に出してい る。我々も乗車券を見せて外に出る。そして改札口の外の駅窓口には乗車券の払い戻しを 受ける長い行列が。
 我々も払い戻しを受けようかと考えたが、わずか1,300Wonの乗車券を払い戻す為に 長時間並ぶのは時間が勿体無いので、そのまま駅を出る。地下鉄が動いていない為、ホテル へは歩いて向かう事にする。目的のホテルは隣の駅なので、時間は掛かるが歩いて行く事が 可能である。

●街歩き
 ハプニングで隣の駅まで歩く事になったが、初めて訪れる韓国の街を歩くのも丁度良い。 釜山の街並みは博多から船で3時間足らずという事もあり、日本の街に似ている。道路を 走る車も日本のデザインに似ている。と言っても日本車は見かけず、殆どが韓国車なのだ が...
 20分程度で隣の駅に到着し、そのままホテルへ向かう。ホテルは隣の駅だと思っていた のだが、実際に歩いてみると、もう一駅先の駅近くにある事が判明。結局2駅程歩いてしまった(笑)
ここまで距離があるのだったらTaxiでも良かったかもしれない。
 何はともあれ、今日の宿である「釜山観光ホテル」へ無事到着。早速Check in手続きをする。
今回の旅の宿は同行のO氏にお願いしていたので、どのように手続きするのかを見ていたの だが、なんと日本語OK。

釜山港付近 釜山のバス
釜山の風景 ホテルに到着
部屋の様子 窓からは釜山港が!

●温泉へ
 ホテルで暫く落ち着いてから街に出る事にする。行先はずばり温泉!釜山には何箇所 か温泉があり、今回はその中の東萊(トンネ)温泉へ行く事にする。この温泉、今日の宿 である「釜山観光ホテル」の最寄駅である南浦洞驛から地下鉄1号線で乗り換え無しで行く 事が可能である。下車駅は、ずばり「温泉場驛」! まさに温泉のある駅である。

南浦洞(Nampo-dong, 111) → 温泉場(Oncheonjang, 127) 地下鉄1号線
(3桁の数字は地下鉄の駅に振られている番号)

 まずは南浦洞驛へ行く。列車が動いてないか心配したが、どうやら運転再開した様であ る。今度は、乗車券の購入も戸惑う事無く行え、さらに乗車方向を間違えず列車に乗車。 釜山の地下鉄は乗車方向を確認してから改札口に入りましょう!
 地下鉄は途中で地上に出て高架線を走る。約30分で目的地、温泉場驛へ到着。駅から 温泉へは徒歩10分程である。しかし、目的の温泉へ辿り着くのに戸惑った為、結局30分を 要してしまう。
まぁ、街歩きができたので良しとしよう(笑)

 今回行った温泉は「虚心庁」という大きな日帰り温泉施設である。建物に入り、エスカレータ で3階まで上がった奥に入口がある。入浴料を含めた料金は後払いになっていて、到着し たら、まず、カウンターでロッカーの鍵を受け取る。鍵には番号が記されていて、指定さ れた番号のロッカーを使用するシステムである。
 中は日本の健康ランドそのものと言っても過言で無いほどそっくりで、ロッカーで服を 脱いで浴場へ向かうだけ。水着も要らなければ、フェイスタオルも用意されている。日本 での健康ランドの感覚がそのまま通用する。今回、水着を持って来ていなかった為、まず 日式浴場を探して、無ければ現地調達しようと思っていたので拍子抜けである。
 広い浴場で今日一日の疲れを癒す。湯船も広くとても快適である。

地下鉄 南浦洞驛 温泉場驛に到着

温泉場驛ホーム 温泉場驛
駅前の大通り 温泉場驛付近の風景
温泉場驛付近の市場 市場付近は商店が並ぶ
虚心庁到着 通路を進んでカウンターへ

●風呂上り後の夕食
 1時間程、温泉入浴を楽しみ、風呂後は夕食へと向かう。O氏とガイドブックを見て相 談した結果、西面にあるクッパッを食べる事に決定。

温泉場(Oncheonjang, 127) → 西面(Seomyeon, 119) 地下鉄1号線

地下鉄で西面まで行き、目的の店を目指す。少し遠回りしつつも無事に到着。 名物「デジクッパッ」とビールを注文。旨っ!この店は大当たり!また来よう。

まずは前菜 デジクッパッ到着!旨っ!

●最後に観光!
 食後、再び地下鉄に乗車し、宿の最寄り駅である南浦洞へ向かう。西面驛にてO氏が日 本のSuicaの様なIC乗車券「Hanaro Card」の自動発行機を発見。しかも、この自動発行機は 英語モードがあり、文字が理解できる!こりゃ買うしか!という事で早速購入。乗車 券購入の手間から開放される。 しかも この乗車券、乗車時、運賃が1割程度割引される事が判明。最初からこれを買って おけば良かったと後悔。

西面(Seomyeon, 119) → 南浦洞(Nampo-dong, 111) 地下鉄1号線

 南浦洞驛到着後、ホテルには戻らず本日最後の観光を行う。向かった場所は釜山タワー。 夜景を見るためである。釜山タワーは高台の上にあり、エスカレータが設置されている。し かし、エスカレータは既に営業終了。もうタワー自体も営業が終わっているのかなと確認 してみると、まだ開いている事が判る。風呂、食事の上、アルコールまで飲んでいるのに 階段を登るのか~!
しかし、釜山の夜景を見たさに最後の一踏ん張り!階段を登る!!

 なんとか階段を登り切る。タワーの前には観光バスが停まっていて、どうやら車で来る 事も可能の様である。Taxiを使う手もあるなぁ。
 苦労した甲斐あって、釜山の夜景を心行くまで楽しむ。港町釜山の夜景はオレンジ色の 照明が多用されていて、とても温かみのあるものでした。夜景を楽しんだ後は、宿まで一 直線!O氏が相当疲れていた様で、タワーの上から、宿までの最短距離を確認していたお かげで、あっさり到着。釜山タワーと今日の宿は目と鼻の先である事が判明する。
 宿に併設されているセブンイレブンで買い物をしてから、部屋で飲み直す。今日はとて も充実した1日だった。初めて訪れた国、しかも初日から相当飛ばしてしまった。そして、 明日は大移動が待っている。朝早くから行動する為、早めに就寝する。

IC乗車券「Hanaro Card」 地下鉄で南浦洞驛へ
釜山タワー麓付近 エスカレータは営業終了(涙)

釜山タワー到着!疲れた~

釜山の夜景 釜山港
ホテルの部屋からの夜景 飲み直し!


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