2009年2月28日(土)
●順調に走行してません!
朝起きると、まだ暗い。何処を走っているかは不明。定刻ならば、そろそろ広島に到着する頃である。
そして、6時頃に朝の一番目の放送が流れる。
車内放送で現在の運行状況が報告される。
放送によると、
「大阪の向日町駅構内で信号機故障があり、1時間27分の遅れで運行中」
である事が判明。
この為、予定では既に到着している筈の広島には、あと1時間程度掛かると言う。
寝起きで脳が十分に働いていない状態であるが、1時間半の遅れはさすがにびっくり!
終点、大分には何時に着くのだろうか。まぁ、急ぐ旅でも無いので、あまり困らないが。
実は、今日、私が乗車している寝台特急を撮影しようと、大学の後輩、I君、J君が沿線で待ち構えている筈である。
この事態について、メールで連絡を取り合うと、既に遅れの情報を掴んでいるらしく、場所を変更して
撮影するらしい。ダイヤが乱れて時刻表で確認できない状況において、彼らにとっては、
私の位置情報が貴重な情報になるため、逐次、連絡を取り合う事になる。
そして、列車は山陽路の難所である瀬野~八本松、通称「瀬野八」を超え広島に到着。
時刻はもうすぐ7時である。
●瀬戸内海を眺める
広島を過ぎてからは、暫く広島電鉄線を進行方向左手に見ながら進む。
そして、宮島口に近づくと瀬戸内海が見えてくる!
早速、通路にある折りたたみ式の椅子に腰を下ろして瀬戸内の景色を眺める。
九州へ向かうブルートレインは瀬戸内海沿線を走る時に朝を迎える。
朝日を浴び、きらきらしている瀬戸内海をゆったりとした車内から眺める事ができる。
これぞ至福の時!!
そして、まもなく列車は広島県を後にして山口県に入る。
朝、7時半を過ぎると、夜間静まり返っていた車内も賑やかになる。
私はマイペースに車窓を眺め、時折、寝台特急を撮影しているJ君、I君と連絡を取る。
車窓からは美しい朝の瀬戸内海の風景が繰り広げられている。暫く景色を眺めていると、大きな橋を通る。
大畠大橋、J君、I君が撮影している場所である。
さて、朝8時を過ぎるとお腹が空いてくる。車内販売は徳山から乗務する。
定刻通りなら7時前には車内販売が開始されるのだが、1時間半遅延の為、8時を過ぎても
車内販売は始まらない。
そこで、昨日の夜、Mちゃんから頂いた差し入れ、どら焼きを頂く。
うん、美味。Mちゃん、ありがとう!
瀬戸内の海を眺める | 大畠大橋を通過! |
差し入れを頂く。感謝! | 食後、再び海を眺める |
●ようやく九州へ
列車は遅れを保ったまま山口県を西に進んで行く。そして、列車は下関駅に到着する。
ここで東京から1000km以上、我々が乗車している客車を牽引してきた機関車が交代する。
下関から次の門司駅の間で電気方式が直流から交流に変わる為、両方の電気方式に対応
している機関車に交代する必要がある。
青い機関車から朱色の機関車に交代した後、列車は下関を発車。すぐに本州と九州を結ぶ
関門トンネルを潜る。
一旦、機関車が切り離される | まもなく連結 |
関門トンネルを抜けるとすぐに門司駅。久しぶりの九州上陸!2007年5月以来だ!
門司到着後、再び機関車交代。直流と交流両対応の機関車から交流専用の機関車に交代する。
さらに、ここからは富士とはやぶさが分かれての運転となる。
まずは「富士」「はやぶさ」を切り離しつつ、機関車を交代する。
先に「はやぶさ」が熊本を目指して発車し、続いて「富士」に機関車を取り付けて発車となる。
門司駅での機関車交代作業中、後から来た普通列車が先に出発する。
普通列車に先に行かれてしまうとは(涙)
門司駅到着 | ホームの様子 |
再び機関車交代 | 普通列車が先に発車(涙) |
●普通列車に抜かれる!
門司駅を出ると次は小倉駅に停車する。小倉駅でもすぐに出発せず暫く停車する。
その間、ホームの様子を見ていると後からやってきた筈の普通列車が先に発車するではないか!
地元の列車が1本遅れると連鎖的にダイヤが乱れる事がある。これを防止する為には致し方ない
措置である事は理解できる。
しかし、これを判った上で あえて言おう。
この列車は「特急」です!
普通列車に先に行かれた後、後を追うようにして「富士」は小倉駅を発車する。
その後も途中駅で特急「ソニック」を先に通したりして、遅延が5分、10分と、さらに拡大する。
●2時間の壁
このまま順調に遅れると遅延が2時間以上に拡大するかに見えた。
しかし、遅れが1時間50分に達すると列車は突然、生き返ったかの様に快調に走り出す。
前述の通り、門司や小倉では各駅停車に先へ行かれ、どう見ても虐げられている感がする寝台特急「富士」。
しかし、2時間以上遅延した場合、特急料金を払い戻しする事ができる。
その為、JR側としては減収になってしまう。しかも、今の時期、終点の大分まで通しで乗る人は、とても多い。
折角、満席になっても、特急料金払い戻しではJRとしては痛手。
それを察知してか、これ以上、普通列車は勿論、特急列車にも抜かれず、快調に日豊本線を南下する。
合衆国、もといUSA駅到着 | 日豊本線を快走 |
●大分到着
そして、13時頃に終点、大分駅に到着。遅れは2時間以内に収まる!
最後のラストスパートは見事であった!こうして、約19時間にも及ぶ寝台特急の旅は終了。
終わってみれば、あっという間に過ぎた様に思えてしまうのが不思議である。
19時間あれば、成田空港から飛行機に乗れば欧州は勿論、地球の裏側まで行けてしまいそうな時間である。
また羽田空港から飛行機に乗れば2時間足らずで大分に着いてしまう。
しかし、これをあえて寝台特急でのんびりと移動する。
偶には、このような贅沢な時間の過ごし方も楽しいものである。
寝台特急「富士」の回送を見送ってから、大分での行動開始!
当初、大分到着後すぐに観光する予定だったが、約2時間遅れている為、
計画を立て直す必要がある。
とは言っても、荷物が重いので身軽になりたい。
今日は大分駅近くのホテルを押さえている事もあり、まずはホテルへ向かい手続きを行う。
まだ部屋には入れない為、荷物を預けてもらう。
身軽になった所で改めて行動開始!
既に昼過ぎという事もあり、大分駅構内の立ち食いそば屋にて昼食を取る。
大分駅到着 | 角度を変えて撮影 |
「富士」を見送る | 大分駅駅舎 |
●待ち合わせ
食事中、寝台特急「富士」の遅れで週末の撮影旅行の予定が大幅に乱れているI君、J君
より電話が来る。話によると、現在、特急列車で大分方面へ向かっているとのこと。
折角なので、別府駅で待ち合わせする事になった。
うどんを頂く |
という訳で私も食事完了後、博多行きの特急ソニックに乗り込む。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名・種別 | 行先 | 列車番号 |
大分13:40→別府13:48 | 特急 ソニック34号 | 博多 | 3034M |
僅か1駅、時間にして8分だが、快適な車内を過ごす。この区間、普通列車の本数が それ程多くないので、特急に乗る事ができる周遊きっぷは とても重宝する。 別府湾沿いを快走し、定刻で別府駅に到着する。
同時刻に別府駅に到着したI君、J君と再会!
おお、久しぶり!
私は昼食を済ませたが、I君、J君は昼食がまだとのこと。 という訳で、駅構内にあるミスドに入り、腹を満たす。
「白いソニック」で別府へ! | この列車に似ているのは気のせい?(ドイツ鉄道) |
「白いソニック」車内 | 「白いソニック」運転席 |
●別府と言えば
食後、とりあえず温泉で汗を流そう!という話になり、駅から程近い「駅前高等温泉」へ向かう。
公共浴場らしい素朴な温泉である。
この浴場は「並」と「上」と2つのランクがある。ランクにより浴場が異なり、
さらに「上」はタオルが付くので手ぶらで入浴できる。今回は上をチョイス。
ざぶーん!と、湯船に浸かる。気持ち良い!
温泉を楽しんだ後は、再び別行動。I君、J君は東京行きの「富士」を撮影後、すぐに熊本へ行くらしい。
食事と温泉入浴と僅か2時間の再開であったが、とても楽しく過ごせました。ありがとう!
温泉の街 別府到着 | 別府駅駅舎 |
駅前ある「手湯」 | 駅前高等温泉 |
●温泉の後は...
I君、J君と別れた後、ソニックに乗車して杵築へ向かい列車の撮影。
撮影の模様はここでは省略、
詳細はブログを参照ください。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名・種別 | 行先 | 列車番号 |
別府15:47→杵築16:03 | 特急 ソニック42号 | 博多 | 3042M |
ソニック42号入線 | 乗車しました |
杵築駅にて下車 | 杵築駅 |
撮影終了後、本日の宿がある大分に戻る。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名・種別 | 行先 | 列車番号 |
杵築18:12→大分18:37 | 特急 ソニック39号 | 大分 | 3039M |
大分駅到着 | ソニック39号 |
●宿へ戻る
大分に到着すると既に日が暮れていた。まずは宿に行き、荷物とルームキーを受け取っ
て部屋へ行く。
部屋に到着後、夕食を取るべく情報収集。
折角なので大分名物を食べたいという事で、とり天を出してくれる店を探そう!
さて、宿へ行きましょう | 部屋に到着 |
●夕食
大分駅の繁華街は駅前ではなく、徒歩10分程度の場所にある。食事できる場所も自然と
その周辺に集まっている。という訳で、宿で地図を貰って目標を定めた後に夕食へGO!
今回訪れたのは、宿で貰った地図に掲載されていた店「五條」
店内は居酒屋の雰囲気で、中に入るとカウンター席に通される。
五條 | カウンター席に通される |
今回は飲みではなく、食事をしたいので、お店の親父さんにその旨を伝え、
大分名物の「とり天定食」1,000円を注文。
親父さんの何処から来たのか?の問いに「東京」からと伝えると、驚いた様子。
そして、お店の親父さんの粋な計らいで大盛りにして頂く!ありがとう!
とり天定食 | ごちそうさまでした!! |
続いて大分名物のキヌ貝(500円)を頂く。この貝は味噌で頂きます。
これも旨い!!
とり天とキヌ貝、合計1,500円で郷土料理を十分堪能できました!
食後、ホテルの部屋に戻って就寝。
明日は今日、殆ど出来なかった観光を行う予定である。
キヌ貝(姫貝) |