5月3日(水)

●乗り遅れ
 朝7時位に起床。朝風呂してMail Check等を行う。I君が起き、準備が終わると朝食に 出かける。宿のRestaurant入口で係員に食券を渡す。今日の朝食はViking形式である。
 食事から戻り出発の準備を急いで行い、9:10過ぎにCheck out.今日の行程を開始する。 今日は「北浦」という田舎町を訪れる予定である。I君が持っているGuide bookの特集で 北浦の町が特集されていて写真の街並みが気に入ったからである。しかし、ここへ訪れる 為には内灣線というLocal線を含む列車やバスを乗り継ぐ必要があり、かなり大変だ。 さらに明日は帰国日の為、「北浦」を回った後に台北まで戻り、宿を探してCheck inしな ければならない。
 そして、今日は本数の少ない内灣線の列車に合わせる為、基隆車站9:23発の通勤電車に 乗り、途中駅で自強號に乗り換える予定を立てた。しかし、基隆車站へ向かう途中、交差 点で思いっきり待たされてしまい、駅に到着したのが9:24!列車は既に出発した後であった。
 まぁ、乗り遅れたのは仕方ないと言う事で次の列車を調べる。すると、次の列車は 「復興號」である。さらに、この列車が内灣線の乗換え駅である新竹車站に一番先に到着 する。基隆車站から出発する「復興號」は全車指定なので早速新竹車站までの乗車券を購 入する。乗車券は無事に購入。

基隆駅前の建物 基隆駅前風景

●復興號の旅
 基隆車站は列車発車直前ではなく早い時間にPlatformへ入る事ができる。乗車券購入後、 早速改札内に入る。Platformには既に復興號が停車している。客車列車は旅情を感る事が できる。この復興號の座席は自強號などと比べれば座席は狭いものの、背もたれを後ろに 倒すことができる。この快適な列車の運賃が通勤電車と同じである。長距離乗るなら絶対 復興號が良いが、この列車は本数が少なく復興號より圧倒的に通勤電車が多いのである。 世の中そんなに甘くない(笑)

基隆09:53→新竹12:11 復興號 133車次 157元

復興號(その1) 復興號(その2)
新竹車站到着 美しい新竹駅舎

●バス乗り継ぎの旅
 新竹には定刻の到着。当初の予定では、ここから内灣線に乗車して竹東車站まで行く予定 であったが、当初の予定で乗ろうとした新竹発12:10の列車は1分前に発車している。 またしても、タッチの差で間に合わない。次の列車は13:34発と1時間半も時間があるので 列車で行く事を諦め、バスで竹東まで行くことにする。バスに乗る前にまずは新竹から台北 までの帰りの乗車券を購入。西部幹線の台北方面は激混みの列車に乗車するという苦い思い 出があるので、今の内に乗車券を購入しておく。乗車券の購入はI君におまかせ。座席は無 事にゲット。今回は座って台北まで戻れそうだ。この列車に間に合う事ができれば(笑)
 乗車券購入後、新竹駅近くにあるバス乗り場から竹東まで行く。最初、バスが発車する 場所が判らず迷うがなんとか乗車。で、台湾の路線バスの最大の難関はバス停探しでは無 く、降りる事にある。台湾の路線バスは基本的に放送等の旅客案内が無い。終点まで行く なら問題ないが途中下車する必要がある場合は大変である。初めて訪れる場所に行く場合 はなおさらである。
 しかし、恐れることはない。我々が降りるバス停の正確な場所を知っている人が必ず一 人は居る。そう、運転手である。バスが信号待ちで停車した際に運転士の所まで行く。

「竹東まで行きたいんですけど、到着したら知らせて貰えますか?」
「いいよ」

これで手続き完了。後は運転手が忘れない限り教えてくれる。すると近くに居たおばちゃ んが
「何処まで行くんだい?」
と話しかけてくる。
「竹東です」
と答えると、着いたら知らせてくれること。さらに最終目的地を訊かれ、答えると乗り換 える場所も教えてくれた。とても親切なおばちゃんである。感謝感謝である。
 新竹車站から約40分で我々が下車する竹東汽車站(Bus terminal)に到着。おばちゃんに 知らせてもらい、我々が降りようとすると、おばちゃんも我々同時に下車する。どうやら 目的は我々と同じであったようだ。到着後、我々にバス乗り場や時刻や運賃までも教えて くれる。お礼を言ってお別れする。

●北浦
 次に北浦を目指す。竹東はBus terminalになっているので、併設されている待合所でバ スを待つ。時刻が近づくと、年季の入った小型バスが入線。乗る際に運転手に目的地を知 らせて乗車券を購入する。お釣りが出ないので注意が必要である。
 バスは山間部を走る。道路の勾配がきつく、バスはけたたましいエンジン音を慣らしな がら走り続ける。20分程で北浦に到着。

竹東の街並み 北浦に到着

●北浦の町並み
 北浦は典型的な台湾の山あいの田舎町。寺廟があり、そこを中心に町が広がっている。 歴史を感じさせる建物があったり、狭い路地があったり落ち着いた雰囲気。列車に乗り遅 れたのと、今日中に台北へ戻らないと行けないという制約で滞在時間が1時間程しかなか ったが十分に楽しむことができた。

北浦の細い路地 北浦の寺廟
お茶を売る屋台 冷たい擂茶。美味!

●道に迷う
 北浦の町を歩くと、とても心が和み、一日中居ても良い程であるが、長居してしまうと 帰国できなくなってしまう。名残惜しいが北浦を後にしてバスに乗車。まずは竹東まで戻 る。竹東からは列車があるので駅に向かう。竹東から駅まではガイドブックによると15分 掛かると書いている。結構離れている。乗り換え時間が30分無いので急いでいく。しか し、急ぎ足で10分以上歩いても駅に着く気配を感じられない。路地に入った所で、おじち ゃんが立っていたので駅までの道を訊いてみることにする。
 慌てていると言語処理能力が落ちるのか、なかなか聞き取れない。それでも、なんとか 駅までの道が判る。さらに、地図まで書いていただいた。お礼を行って出発。時間もない ので急いでいく。
 地図のお陰で無事に駅に到着。しかし、Platformしか無く、どうみても竹東の中心駅で ある竹東車站では無い。駅名は「營華」と書いてある。どうも別の駅に来てしまったらし い。
 手持ちの時刻表を見てみると竹東車站の隣の駅である事が判明。乗る予定の列車もまだ 到着していない模様である。本数の少ない路線なので、乗り遅れたらバスかTaxiに乗る必 要がある。で、駅に到着後、ガイドブックの地図をよ〜く見てみると南北逆に地図を見て いた事が判明。即ち、通りを逆に進んでしまっていたのである。慌てていたのもあり、す っかり勘違いしてしまった。新竹方面のバスが走る通り大通り沿いを歩いていた事もあり、 最悪バスに乗れば良い!と思っていたこともあり、ずんずんと進んでしまって隣の駅まで 来てしまったらしい。選択自体は誤っていたが、結果論としてはOK!しかし、慌てた時の 冷静な対処が必要なのも事実。これは今後の課題となる。

營華15:29→新竹15:50 復興號 3252車次 22元

 駅は1面1線で切符売り場も改札口も無い典型的なLocal線の駅。乗車券は何処で買う か?と言うと車内で購入することになる。暫くすると新竹行きの列車が2両編成で入線す る。到着後、車内に乗り込み、直ぐに車長(日本で言う「車掌」)から新竹までの乗車券 を購入する。今回乗車した復興號はLocal線仕様の全車自由席Versionの為、全てロングシ ート。空いているので好きな場所に着席。内灣線の景色を楽しむ。時刻通りに新竹車站に 到着。

Platformしかない營華車站

新竹16:06→台北17:31 呂光號 34車次 139元

予定通りの内灣線の列車に乗車できたので、新竹から予め座席を押さえていた列車に乗車 できた。今回乗車する最後の台鉄の車両はこれで最後である。今回、最後の列車は呂光號。 速いが味気ない自強號ではなく、客車列車である呂光號をChoiceする辺りはI君らしい趣 味である。
 前回の台湾旅行時は最後に乗った列車が満席で泣く泣く立席で乗車したが、今回は予め 座席を取っておいたので快適に移動する事ができた。台北車站到着で台鉄の旅は終了。後 は市内移動で台北捷運に乗る程度である。

新竹車站に入線する呂光號

●宿探し
 明日は帰国日なので、宿は台北駅周辺に取っておいた方が良い。今回は台北捷運で台北 車站の隣の駅である西門車站付近の宿を探すことにする。西門の宿は2件程知っているの で、まずは駅から程近い宿に行く。

「今日部屋はありますか?」
「ごめんなさい、満室です」

と残念ながら満室。と言う事で、もう一つの宿に向かう。

「今日部屋はありますか?」
「あります」
「1泊幾らですか?」
「1,200元です」
「その部屋は雙床ですか?」
「そうです」

と言う事で、この宿に泊まる事にする。日本から予約できる宿なのと既に泊まった事のあ る宿なので、特に部屋のcheckは無し。部屋に行くと、結構広い!Bathtubが無いが、 showerはあるので特に問題なし。Bathtubが無いだけで広くて安い部屋に泊まれるなら大歓 迎である。一人当たり600元、日本円にして2,000円強である。十分安い。

●温泉
 落ち着いてから出かける事にする。台北には「新北投温泉」という台湾でも有名な温泉 がある。しかも台北捷運で行く事が可能でありaccessもとても良い。折角水着を持ってい るので行かなければ!と言う事で早速水着を持って出発。I君は水着を持っていないので 現地で調達する事に。蘇澳冷泉とは違い、新北投温泉ではSeasonに関係なく水着が売られ ている。西門から台北車站、北投車站で乗り換えて新北投車站まで行く。駅を降りれば温 泉街の入口である。まずは温泉街奥にある売店で水着の現地調達してから公共浴場である 「新北投親水露天温泉」へ。入口で40元払って中に入る。中は結構混雑している。脱衣所 で水着に着替えて服をCoin lockerにしまって、さっそく入浴!湯船に近づくと硫黄の強 烈な匂いがする。にごり湯で良いお湯である。日本の北東北にある酸ヶ湯や新玉川温泉を 思わせる強烈な泉質である。
湯船が段々畑状に複数あり、それぞれ温度が異なる。一番上にある湯船が一番熱いのだが、 ここは本当に熱く、長く入っていられなかった。
 非常に良いお湯なのだが、私にとって一つだけ残念な点がある。ここの浴場は半身浴が 出来ないのである。完全に漬かるか、出るかという事しかできない。半身浴で長湯するの が好きな私にとっては残念であるが、郷に行けば郷に従え、こればかりは仕方ない。しか し、本格的な泉質の温泉が台湾最大の市街地のすぐ近くにあり、地下鉄でaccessできるの だから台湾は羨ましい。台北に住んだら1週間に1度は行きそうである。

新北投車站 公共浴場入口

●続いて夜市へ
 温泉に入ったら腹が減ってしまった。既に時間は21時前になっているのだから腹が減る のは仕方ない。何を食べようかI君と相談。そういえば、今回はまだ中国式鍋(火鍋)を 食べていない事に気がつく。台湾に来たからには一回は火鍋を食べておきたい。という訳 で、火鍋を食べることになった。あとは食べる場所であるが、前回の台湾旅行で初日に行 った夜市に向かう。この夜市はビールが飲める店も多く、しかもビールが安い!
 そうと決まれば早速、新北投車站に向かう。しかし、新北投車站はshutterが閉じられ 電車が終わってしまった模様。もう終わりかよ!?と思ったら新北投車站の脇に台北捷運 の連絡バスが止まっていて、このバスで北投車站まで行けるらしい。しかも連絡バスの運 賃は無料!なんて太っ腹なんだろう!
 バスで北投車站まで行き、そこから台北捷運に乗って忠孝復興車站まで行く。そこから 歩いて10分程で目的の夜市に到着。火鍋のある店に入る。海鮮鍋とビール3本を注文。ち なみにビールは大瓶3本で100元(日本円で370円位)とめちゃめちゃ安い!
 店が混んでいて鍋が来るまで時間が掛かったが、鍋はめちゃ旨く、とても満足!台湾の 鍋は最高である!!
食後は夜市の近くにある南京東路からバスに乗り込み西門車站まで移動。台北捷運(地下 鉄)と違い階段の上り下りなしで目的地まで行ってくれるバスはとても楽である。しかも 乗車したバスは電光掲示板で次のバス停が表示され、さらに中国語と英語のannounceまで してくれる!台湾でこんなに親切なバスに乗った初めてかもしれない。
 コンビニで買い物してから宿に戻り、就寝。

海鮮火鍋(Before) 海鮮火鍋(After)


5月4日(木)

●今日の朝食は?
 8時半頃に宿をCheck outする。今日の宿は朝食無しなので、外で食べる。さて、何に しようか?I君に半分冗談で「吉野家」と言ったら、そのまま決まってしまう(笑)。そ う、台湾の吉野家では普通に牛丼が食べられるのである。吉野家は台北捷運の台北車站内 にある。久々の吉野家の牛丼を楽しむ。
 食後、Limousine busで空港へ向かう。空港でCheck in、出国、ブーブーゲート通過を 終え、免税店で土産物を購入してから、今回最後の牛肉麺を食べる。空港内の牛肉麺は非 常に高いが、良い肉を使っているのか、とても美味しい。
 帰りも定刻通り飛行機は離陸し、定刻通りに成田空港到着。成田空港駅からはJR線に乗 って帰宅するのでした。(完)

牛丼 この旅最後の牛肉麺


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