2008年4月29日(火)
●出発
7時過ぎに朝食を取り、8時過ぎに宿を出発。今日も雨模様であるが、天気予報による
と、これから向かう台中方面は雨が降っていないらしい。天気予報を期待しつつ、まずは
西門車站まで10分程歩く。
西門車站到着後、台北捷運(MRT)に乗り、隣の駅、台北車站へ向かう。
本日の朝食 | デザートとコーヒー |
台北の朝の風景 |
●グリーン車の旅
台北車站にて台灣高鐵(台湾新幹線)に乗り換える。乗車券は既に昨日、購入済みの為、
そのまま改札口へと向かう。本日乗車する列車は111列車で乗車する車両は6号車。台灣
高鐵の6号車は「商務廂」と呼ばれ、日本で言う「グリーン車」に相当する。普段なら、
このような贅沢はしないのだが、現在、台灣高鐵では平日の列車に限り、運賃の割引を行
なっている。
台北から台中までの運賃を比較すると、以下の様になる。
週末料金 | 平日料金(月~木) | |
標準廂(普通車) | 700元 | 560元 |
商務廂(グリーン車) | 1,000元 | 800元 |
つまり休日料金の標準廂(普通車)に100元足せば商務廂(グリーン車)に乗れる!
休日に乗ったと思えば、800元という価格は決して高くない!この様に自分を納得させて 購入に至ったのでした(笑)
また、800元を日本円にすると約2,800円(2008年7月現在)、この価格で700系のグリーン 車に乗れるのは悪くない。最も、この値段では東海道・山陽新幹線のグリーン車に乗車で きないが。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 | 運賃 |
高鐵台北 9:00→高鐵台中 9:49 | 台灣高鐵 | 左營 | 111 | 800元 |
早速、改札を通りホームへ向かう。111列車は丁度、掃除中。ドアの所に清掃中の札が あるのは日本と同じ。暫く待つと掃除を終えた係員が降りて札を撤去。中に入りましょう。
台北車站で乗り換え | 高鐵台北站到着 |
ホームまで来ました | 左營行きです |
只今清掃中...暫く待ちましょう |
商務廂は2+2の座席配列になっており、日本の新幹線車両700系と同等である。
列車発車後、早速、車掌が検札に訪れる。検札が終わると続いて車内販売の小姐
(お姉さん)による飲み物のサービスが始まる。お絞り、お菓子の他、コーヒーか紅茶の
飲み物を頂ける。さすが商務廂!
この列車は速達タイプの列車で台北、板橋の次は台中まで停まらない。台北から台中まで
の乗車時間は僅か49分。在来線利用だと2時間以上要していた事を考えると本当に早くなっ
たと実感!
商務廂の様子 | 商務廂でのサービス |
乗車券 | 高鐵からの車窓 |
高鐵台中站到着 |
●市内へ
あっという間に高鐵台中站に到着。この列車の次の停車駅は終点の左營(高雄)で所要
時間は40分強。本当に速い!
列車を降り、改札を出た後は台中市内へ向かう。日本の新幹線と同様、台灣高鐵の停車
駅も街の中心部から離れている場合が多い。台中もその一つで台中の中心部までは台灣鐵
路(TRA)に乗り換えるか、バスで行く必要がある。
台灣高鐵もその事を認識しているらしく、市内方面への無料バスを運行している。
今回は、その無料バスに乗る事にする。
高鐵台中站ホームにて | 列車を見送る |
改札を出ましょう |
バス乗り場で無料送迎バスを探す。すると、台灣高鐵のロゴが入った無料バスを発見!
運転手がまだ乗っていないが、既に乗客が乗っているので間違いないだろう。このバスに
乗る。そして、運転手乗車後に発車!台中市内へ向かう。
台中市街地行きのバス |
しかし、台中市内自体、詳しくない為、どこで降りるかタイミングが掴めない。何処か
の駅を通る事を期待しつつバスに乗り続ける事、35分後、終点「中國醫藥大學」に到着。
結局、台中車站は勿論、どこの駅にも立ち寄る事は無かった。やはり、素直に台灣鐵路で
行くべきだったか。
下車する際、バス停があったので、バスで行く事を思いつく。早速、運転手に台中車站
までの行き方を訊くと、道路反対側のバス停からバスに乗るとのこと。系統番号も教わり、
お礼を言って送迎バスを降り、台中車站方面行きのバスを待つ。
しかし、全然バスが来ない。折角、台灣高鐵で素早く台中市内まで来たのに、ここで時
間を無駄にしては意味が無くなってしまう!という訳でタクシーで台中車站へ行く事にす
る。幸いにして、「中國醫藥大學」というランドマークのお陰か、目の前にタクシー乗り
場が2つもあり、どちらの乗り場もタクシーが多数客待ちしている。
とりあえず、タクシーに乗車して台中車站へと向かう。台中車站までの運賃は110元也。
運賃は無料! | バスに乗りました |
中國醫藥大學が終点 | タクシーで台中車站へ |
●本日の目的地「鹿港」へ
今日の目的地は台中車站では無く、更にバスに乗り、鹿港という町を目指す。まずは
バス停を探す。台湾はそれぞれのバス会社が別々にバス停を運営している。その為、目的
のバス会社のバス停を捜す必要がある。所有のガイドブックによると、鹿港までは、彰化
客運という会社のバスに乗り、所要時間は90分とのこと。という事で彰化客運のバス停を
探す。
バス停を探していると鹿港行きのバスを発見!そのバスに付いて行くと鹿港方面行きの
バス停を発見!しかし、バス乗り場には「中鹿客運」と書かれている。うーん、バス会社
が違う。
会社が違うが、まずは目的地へ行けるか確認する。バス乗り場の切符売場で鹿港へ行き
たい旨を話すと、すぐに乗れ、とバスに誘導される。私をバスに誘導した係員は実は運転
手で、私と一緒にバスに乗るや、すぐに出発。まさに出発間際だったようだ。
発車前に切符は何処で買うのか?と質問すると車内で購入可能とのこと。運賃を訊き、
何時でも払えるように準備をしておく。ちなみに鹿港までの運賃は80元。
乗車 → 下車 | 系統 | 行先 | 運賃 | 備考 |
台中→鹿港 | 中鹿客運 907系統 | 台中站 | 80元 | 高速道路経由 |
バスは台中市内の数箇所で乗客を拾った後、高速道路へと入る。高速道路で一気に彰化 方面へ向かう。途中、高速道路から高鐵台中車站が見えてくる。高鐵台中車站を降りて1 時間半後、ほぼ同じ場所に戻ってきました。
そして、バスは「彰化・鹿港IC」で高速を降りる。そして、程なく彰化の営業所に停車。 営業所の係員が乗り込み、乗車券、運賃を回収。乗客全員の回収が終わると、係員はバス を降り、再び鹿港へ向けて出発!彰化から鹿港までは一般道を走り、終点鹿港に到着。 所要時間は1時間弱。台中市内までは時間が掛かったが、ここで多少遅れの挽回に成功!
折角なので、帰りの時刻を確認しておく。しかし、待合室に入り時刻表を確認すると見 当たらない。係員に時刻表は無いのか?と確認すると、口頭で教えてくれる。
鹿港発は毎時00分、20分、40分の3本。
なるほど。これなら時刻表は不要だ。本数も20分間隔と比較的多い上、時刻も判りやすい。
鹿港行きの高速バス | 高速道路を行く |
彰化からは一般道を走行 | 鹿港到着 |
●昼食
時刻は既に12時を回っている。このまま鹿港観光を始めると、昼食抜きになってしま
いそうなので、食堂を見つけて昼食を取る事にする。ガイドブックに食堂の情報があった
ので、その店で食べる事にする。降りたバス停から程近い場所にレストランを発見!
趣のある店だ。
中に入るとレトロな看板が沢山飾られている。このような雰囲気、嫌いじゃない。
店員さんにお薦めを聞くと「火鍋」とのこと。今回、1人という事もあり、火鍋は諦めて
いたので、これはチャンス!店員のお薦め通りに火鍋を頂く事にした。ちなみに注文した
のは、店員に薦められた「フランス式海鮮鍋」、どんな料理が来るのか不安だったが、
クリーミーな味わいで美味。
趣のある食堂 |
店内の様子 | 火鍋を頂きました |
●鹿港観光
鹿港は海に近く、昔から貿易で栄えた町である。古い町並みも残っており、以前から訪
れたかった町だった。しかし、台北から離れている事もあり、中々足が向かなかった。
今回、台灣高鐵でサクッと台中まで行ける様になり、だったら行くか!と訪れた次第である。
天后宮、鹿港老街等を回る。古い町なのか狭い路地が多い。
路地を抜けると → | → 天后宮到着 |
寺廟 | 続いて鹿港老街へ |
鹿港老街(その1) | 鹿港老街(その2) |
●台糖の駅
鹿港の町を歩いていると、「台糖 鹿港車站」と書かれた食堂を発見する。建物は駅っ
ぽい。店は閉まっているので建物内の確認は不可能だが、駅の周りは広い駐車場になって
おり、その片隅に、日立製の機関車と客車がぽつんと保存されている。案内板を発見でき
かなかったので確証は持てないが、どうやら廃線跡らしい。
駅舎っぽい建物を発見 | 保存車両 |
●くねくね道「九曲巷」
保存車両を見た後、再び鹿港の町を歩く。鹿港の町は前述の通り狭い路地が多い。
次に訪れたのは「九曲巷」、ここは名前の通り、くねくねと曲がった細い路地が続く。
狭い路地「九曲巷」を歩く |
九曲巷を行く | まもなく出口 |
鹿港にて(その1) | 鹿港にて(その2) |
●台中へ戻る
鹿港の町はさほど広くなく、2時間も歩けば一通り回る事ができる。そろそろ台中へ戻
るとしよう!鹿港到着時に中鹿客運の時刻を調べたが、折角なので、帰りは彰化客運に乗
る事にする。早速、彰化客運のルートを確認すると、彰化客運は高鐵台中站を通る事が判
明!だったら 態々、苦労して台中市内へ出る必要は無かったのか(涙)
彰化客運のバス停へ向かって歩いていると、丁度、彰化客運のバスが来る。しかも、乗
車予定の台中車站行きではないか!すかさず手を挙げてバス停へ急ぎ、バスに乗る。彰化
客運のバスは運賃先払い。行き先を告げて乗車券を購入する。高鐵台中站を経由する事を
確認し、乗車券を購入する。
運転手からレシート状の乗車券を受け取ると、そこには「烏日」と書かれている。高鐵
台中站に繋がっている台灣鐵路(TRA)の駅名が「新烏日」なので、この乗車券で問題
なさそう。
このバスは彰化車站を経由し高鐵台中站を目指す。こちらは高速道路は通らず全て一般
道を経由する。
乗車 → 下車 | 系統 | 行先 | 運賃 | 備考 |
鹿港→高鐵台中站 | 彰化客運 123系統 | 台中站 | 73元 | 彰化車站経由 |
高鐵台中車站でレシートを渡して下車。
乗車券 | 高鐵台中站到着 |
●台北へ戻る
高鐵台中車站から新幹線に乗車して台北に戻る。時刻表を確認すると、台北行きがすぐ
に発車するが、40分後に途中に板橋のみ停車の速達タイプが来る事が判明。ここは、高鐵
台中車站周辺を散策するべく40分後の速達タイプをチョイス。
自動券売機で座席を確保してから駅を出て散策。元々予想していたとは言え、駅前には
何も無い(笑)
新幹線開業前は台中郊外の田園地帯だった場所。そりゃ仕方ない。
しかし、今後、5年後には、色々な建物が建つことになるだろう。なんせ、台湾の西側の
台北、高雄等のアクセスが抜群に良い場所である!発展しない訳が無い。
乗車駅 → 下車駅 | 列車名 | 行先 | 列車番号 | 運賃 |
高鐵台中17:16→高鐵台北18:06 | 台灣高鐵 | 高鐵台北 | 128 | 560元 |
高鐵台中站 駅舎 | 列車到着 |
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